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2007/01/02 「インテリジェンス 武器なき戦争」

「インテリジェンス 武器なき戦争」(手嶋龍一・佐藤優/幻冬社)を帰りの機内で読了。

以前、「国家の罠〜外務省のラスプーチンと呼ばれて」を買ったのは、雑誌で読んだ、手嶋龍一との対談が面白かったから。サワリだけ掲載されたその対談が、一冊の本になったもののようだ。インフォメーション(情報)とインテリジェンス(諜報・防諜)の違い、世界各国のインテリジェンスへの取り組みなど、気安い放談ゆえに、逆に興味深い世界を我々に垣間見せてくれる。

スパイ・ゾルゲの実態、大韓航空機撃墜事件の時にもてはやされた「後藤田神話」の嘘、新聞には現れない、地下鉄同時多発テロ以降の英国情報機関の対テロまきかえし戦略など、世界の重大事件の陰に、どれだけインテリジェンス(諜報)活動がかかわっていたのか、実に興味深いエピソードが満載。

もっとも、秘密情報の9割以上は公開された情報の整理で得られるというのは、何度もあちこちで読んだ話で、インテリジェント・オフィサー(諜報員)というのは、別に、MI6の「007」を意味する訳ではない。むしろ、そんな存在は、ごく特殊な任務にしか必要ない、いつでも切り捨てられる末端の存在にしかすぎないのだろう。例えばそれは、「シリアナ」で、ジョージ・クルーニーが演じたCIA工作員のごとく。

対談する両者が、お互いに馴れ合いというか、他人が聞くと、むず痒いような誉め合いをお互いに繰り返しているところは少々興覚めでもあるのだが、それでもなお一読の価値がある本。