MADE IN JAPAN! 過去ログ

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1997/05/25 本日で最終回、ヨセミテ編

なんだか穏やかならざる題名だが、本日は、3日続いた、ヨセミテ特別編の最終回。

本日もヨセミテは快晴。ホテルをチェック・アウトする際、なんと部屋にチャージされた電話代が、 110ドル25セント。ぐはっ。あのですね、3日前まで、サニーベールのシェラトンに、12日間宿泊して、トータル料金が、2055ドル、そのうち電話代が幾らだったと思います? 0ドル(ただ)。今のプロバイダは、全米各地にアクセスポイントを持っており、シェラトンの部屋からは、市内通話は幾らかけてもタダなんです。

Holiday Innも、市内通話は無料と表示してはいるものの、3日前に実際に到着して、同じ市外局番の番号にアクセスすると、ブロックされて不通となった。アメリカの短距離電話会社は、同じ市外局番(日本で言う市内扱い)でも、実際の距離によって、料金を変えている所がある為、どうやら、マリポサ市内のみの通話しか、(なにしろここは、とんでもない田舎だから)市内通話扱いにしないらしい。そこで、サンノゼ市内の番号を選択して、日記の更新報告と、ごく少数の日記のみを読む事にしていたのだが、人生なかなかうまくいかんもんだなあ。フロントの端末で利用明細を打ち出してもらうと、3日間で、231分も接続している(笑)。フロントの愛想のいいインド人が、申し訳なさそうに言う、ここまで長く電話されるかたは少ないですよ。そうだよな、わざわざ、ヨセミテに遊びに来て、ホテルの部屋から、WEBにアクセスしている奴なんて、いないよなあ(笑)。<大馬鹿者<日記廃人<しかし、Holiday Inn Express許すまじ。

なかなか本題(笑)に入れないが、なんとかチェックアウトして、公園内へ再び戻る。最初に訪れたのは、ここ、タネル・ビュー(公園南へ向かうトンネルの前にあるのでこう呼ぶ。左にエル・キャピタン、中央にハーフ・ドーム、右にブライダル滝が一望できる場所。この駐車場から、20分ばかり山道を登ると、昔、有名な写真が撮られたと言う場所に着く。以前も2回行った事があり、その美しさは、ここからの比ではないのだが、なにしろ山道は、昨日の強行軍で、もうこりごりなのでパス。どうせ同行の2人はそんな事知らないし、黙っていよう(笑)。

その後は、定番、グレイシャー・ポイントに向かう。ハーフ・ドームって言うのは、昔の火山活動で出来た球形の山が、氷河に半分ボカンと削られて現在の半球状になったらしいが、それにしてもいつ見ても圧巻。約9000フィートの高さだから、標高2700mの天下の奇岩と、遥かに連なるいまだに白銀を頂くシェラネバダ山脈が、目の前にただ、圧倒的に広がる。

最後に、これも定番、マリポサ・グローブのセコイア群棲地を訪問。これは、約3000年の樹齢の、グリズリー・シャイアントと言う最大のセコイアの木のひとつ。3000年を生き抜いてきた生物(植物だって立派な生物ですよね)の前に立つと、人間の歴史の短さに、ただ嘆息するのみ、他に何十本とある、樹齢2000年級が、この大きさになるまでには、おそらく人類は生き残ってはいまい。(核戦争か何かでね(笑))

まあ、そんな訳で、その後、車を飛ばして、3日前にチェックアウトしたシェラトンに舞い戻って来た。腹いせに(笑)、ホテルの部屋から、市内通話で、インターネットに接続しっぱなしにして、これを書いている(笑)<実に無意味な、愚かしい行動ですな。

ここに、一泊だけして、明日の朝、サンノゼから、シカゴに戻る予定。長い出張だったけれど、開設当初からの日記のネタに、西海岸の話が多いのを見てもわかる通り、サンフラン・ベイ・エリアは、やはり、私にとって、いつまでも忘れられない、思い出の地。シカゴに戻ったら、本当に、もう更新する意欲が無くなるかもしれない(笑)。


1997/05/24 全然観光の参考にならないヨセミテ編(笑)第二日

今日、目をさますと、マリポサは抜けるような青空が広がっている。快調に道路を飛ばして、公園内へと入った。昨日の日記で、公園内の自動販売機の事を書いたが、ちょっと補足すると、販売機は全然ないのではなく、ヨセミテ・ビレッジのような、大勢の人が、買い物に集まる場所には、ソーダとスナックの販売機が数台置いてある。ここの氷の自動販売機が傑作なので、紹介しよう。(写真はここ

えっ、なんで写真があるかって? 実は、先日の日記にも書いた、ベイエリアのT−ZONEに行った時に、デジタルカメラを衝動買いしてしまったもので(笑)<欲しいものは、もうなんにも無かったんじゃないのか<いやいや、そんな訳でも(自爆)ただ、テキスト・ベースで、こつこつと日記を書いてきた人(笑)が、デジタルカメラを買ったとたん、写真をぺたぺた貼り付ける衝動に逆らえずに、堕落(笑)してゆく例をいくつか、見ているもので、ついつい、書きそびれました(笑)

で、まあ、その氷の自動販売機だけれど、機械と言うよりも、むしろ、これは建物とも言うべき大きさで、正面にはドアも付いている。(鍵が掛けられているが)なぜこれを販売機と呼ぶかと言うと、買う人と、内部のブラックボックスのインターフェイスが、正面に付けられた、現金スロットと、ボタンだけだから。1ドル50セントを投入して、クラッシュ・アイスかキューブかを、ボタンで選択するのみ。例えば、キューブを選択すると、何やら内部で、ギッコン・バッタンと音がして、数秒後に、そうですね、30センチ立方ぐらいの大きな氷の固まりが、左側の受け口に、ドッシャーンと言う轟音とともに出てくる訳です。実にアメリカ的豪快さだ(笑)。公園内には、キャンプをしている人たちが大勢いる為、氷の需要も大量にあるはずだが、ただ、これって本当に内部は機械処理されているのだろうか?

想像するに、外の客がボタンを押すと、中で椅子に座っている親方(笑)が、ランプを見て、「おい、ホセ、氷だ!」 と命令する。そうすると、中で下働きをしているメキシコ人が、冷蔵庫の棚から、せっせと氷を持ってきてスロットにドッシャーンと落とし込んでいるのではないかな(笑)本当にそうなら、なんだかまるで漫才のようだが、それにしても怪しい機械だ(笑)。

本題に話を戻すと、今日、1日でほぼ、ヨセミテバレーのみどころはほとんど回り終えて、明日、タネル・ビュー、グレイシャー・ポイント、マリポサ・グローブと言う大物を3件かたずけて、一旦ベイエリアに戻る予定。通常、時間のない時は、車で回れる場所のみでお茶を濁すのだが、今回は、日本人的勤勉さで、ガンガン足を伸ばしてあちこち回った為、消耗した。しかし、何度も繰り返すようだが、何度来ても感動しますね。デジタルカメラの画像も、終に、上で使ってしまった(笑)ので、いくつか取った写真も下にアップ。容量を取るので、数日で消去します。今後は深く反省し、画像を軽々しく添付して、本題の手を抜く事のないよう、前向きに善処する所存でございます(笑)。

ハーフドーム ヨセミテの象徴としてあまりにも有名
ブライダルベール滝を望む 花嫁のベールに似た滝なので、こう呼ぶそうだ
ヨセミテ滝 これもヨセミテの象徴としてあまりにも有名
インディアン住居(復元) 昔、ここを聖地と崇め、大勢暮らしていたインディアン達も、今は、すべて姿を消した

夕方まで、足を棒にして歩き回った後、マリポサに戻って、町にたった1件だけある中国料理店で食事する事にする。余談だが、ここで、私が、長年の経験(?)で編み出した、アメリカで、まずい中華料理屋を見分ける方法を伝授したい。メニューにChop Suey(チャプスイ)がでかでかと出ていたら、まずい。で、席についてメニューを見たら、やっぱり出ている(笑)。そんな時は、どうするか。黙って、別のものを頼みます(笑)。まあ、しかし、人口5000程度のアメリカの田舎町で、中華料理があるだけ立派だ。偉大なる中華民族。あなた方のおかげで、今日も数え切れぬほどの日本人が、アメリカで、米の飯を食えます。文句だなんてそんな事は申しません(笑)。


1997/05/23 疾風怒涛のヨセミテ編(笑)第一日

連休に、遊びに来たところから、わざわざ日記を更新するとは、なんたる愚か者、とお思いのかた。あなたは正しい(笑)。しかし数日前からお読みになっていればお分かりの通り、今回は、出張先のベイエリアから、直接ヨセミテを訪問する為、背広から、ネクタイから、PC、仕事の書類に至るまで、2週間分の出張荷物、一切合切をレンタカーに積み込んでこちらに来ている。まあ、出張先から2週間も連日、日記を更新していた事を思えば、愚かしさは、大してかわらない訳です(笑)。いやいや、困難であればあるほど、逆に燃える訳なんですね。シカゴに帰ったらとたんに、更新に飽きるかも知れないなあ(笑)。

朝、サニーベールのホテルで目をさますと、なんと雨。ここ2週間ばかり、連日の快晴だったのに、よりによって、今日からお休みという日に、雨とはね。チェック・アウトを済ませて、上司と後輩を車に乗せ、誰の日頃の行いが悪かったか(笑)について、辛辣で、かつ社交的な(笑)議論を交わしながら、101号を南下する。雨は止むどころか、ますます激しくなり、ワイパー全開でも、道路の中央線がかろうじて見える程度。前途の多難を思わせるね。今回とったホテルは140号線沿いのマリポサにあるので、ギルロイから152号に乗る予定だったが、つい、ギルロイに、大きなアウトレット・モールがあると口を滑らせてしまった為、上司がどうしても寄って行くと言って聞かない(笑)。しょうがないので、モールで2時間ばかり、ストップ。

アウトレット・モールは、ブランド品の傷物や、別途工場生産した、格安品を売る店が、何十店舗も集合したアメリカ特有の、Wholesaleの形態で、(最近は日本にもあるかな)あちこちの郊外にある。ギルロイのは、ベイ・エリアでは最大の面積だそうだ。ナイキやリーボック、ブルックス・ブラザース、リーバイス、カルバン・クラインなどなど、いくつも並んだ店を、上司と離れて、1人でぼんやりと歩いていた。もう少し若くて、もっと金のなかった頃は、何を見ても欲しくてしょうがなかった。しかし、今、物質文明のひとつの極限である、この腐るほど物の余ったアメリカで、ここにある様なものなら、なんでも痛みを感じずに買える程度の小銭がありながら、別に、何も欲しくない。<家をポンと買えるような大銭(笑)には、もちろん縁が無いけどね(笑)。

個人の欲望を、メディアに大金を投じて煽り立て、あやしげなトレンドとして、次々と拡大再生産し、巨万の商売に結び付けるようなやり方には、私は、もう、多分、付いていけなくなってしまった。なんだか、ちょっと寂しい気もするけれど。ナイキの店で、何とかかんとか野茂・スペシャルなんて言う、はでなトレーニングシューズを手にとって思った事。

えーっと、寄り道したので、なかなかヨセミテにつかない(笑)。なんとか再出発した時には、雨も小振りに。しかし、東にと140号線を走りながら、雨雲が後ろから追いかけてきているような気がして、落着かない。ギルロイから3時間ばかり、果樹園や、牧場が一面に続く田舎道を走り、ヨセミテ公園より30マイルほど西の小さな町、マリポサに到着。宿を取ったHoliday Inn Expressは、アメリカではすいぶん安物のホテル・チェーンだが、ここらへんのホテルは、古ぼけた、小さなロッジ、あるいは壊れかけの(笑)モーテルと言ったところばかりなので、なんだか、えらく立派に見える(笑)。おおっ、エレベータまでついているとは! えらいぞ、Holiday Inn!

いったん部屋に荷物を置くが、まだ夕方で、早いので、ちょっくらヨセミテ公園の中まで、行ってみる事になる。もっと近いかと思ったが、40分近く山道を走る。小雨と霧にけむるヨセミテ・バレーは、ハーフ・ドームこそ見えないものの、ちょっと別の風情があっていい。(一昨日の紹介サイトをもう一度ここに載せておきましょう。)まだ、夏最初の連休前の金曜日の為、あまり人影がないのも結構だ。何度来ても、街の暮らしに疲れきった体と心が、太古から残る圧倒的な風景の内で、ゆっくりと癒されて行くような気がする。一度は、公園内でキャンプして、あちこちトレッキングなんて試してみたいものだ。<だったら、ホテルの部屋からWEB日記の更新なんかするな!(笑)

日本の行楽地と比較して、観光地ヨセミテで感心するのは、ひとつには、車で、だいたい大きな渋滞なく、数時間で現地に到着できて、公園内の駐車場所にも全然困らない事。もうひとつは、自動販売機が、公園内の、どこにもない事だ。日本なら、例えば、箱根や、上高地など、景色のいいところに、ワラワラと無人の自動販売機がありますね。

2年ほど前、タイオガ道路ぞいのテナヤ湖に行った時。美しい山々に囲まれた、素晴らしい小さな湖なんですが、日本の景勝地と比較していて、一番の違いに気づいたのが、そこです。ちゃんと舗装道路が湖の周りを通っていて、風景を見るために、駐車スペースも何十台分も湖のすぐそばにある。でも、自動販売機がないんですね。

一緒に行った同行者と、日本だったら、ここに屋根つきの小さなスペースを作って、カップ・ヌードルと清涼飲料水の自動販売機を置く奴がきっといるよと、話しました。そうそう、軽食コーナーなんて看板を出して、うどんやカレーの販売機も置けば、結構儲かるんでは。あるいは、いっそのこと、これだけ駐車スペースがあれば、ご休憩所として、建物を作って、その内で、立ち食いそばなんてのも儲かるかな、、、。やはりさもしい日本人の根性ですかね(笑)。実際には、誰がどこを、写真に撮っても、テナヤ湖は、自然の美しい風景と、道路のみ、ご休憩所や自動販売機はありません(笑)。本当は、道路すらも無ければ、もっといいんだろうけど、それでは、自分が、この場所に来れないからなあ(笑)。