MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2003/10/31 本日でオーストラリアともお別れ。

昨日は午後からヒマつぶしにゴルフをハーフ・ラウンド。日も穏やかで快適な気候。

「白い巨塔」は昨夜、5巻まですべて読了。医療は神の祈り。すべての野望も恩讐も遠い彼方へと消えてゆく病理解剖室。厳粛そして荘厳なラストシーンは、昔読んだ時も今読み返しても実に印象的だ。

本日ものんびり起床。午後からゴルフを9ホール。コースがすぐ横にあると好きな時に回れて実に便利。もっともスコアのほうはやや疲れがきたかガタガタ。本日夜10時にはパース空港を発って一路日本へ。明日の朝には成田到着。遅い夏休みは実に短かった。もっとこっちでグータラしたかったな。

そうそう、日本に帰国する土曜の夜には、すでに中野坂上に寿司屋巡回の予約が入っている。寿司のことを考えると、早く日本に帰りたいような気もするのであった。はは。


2003/10/30 オーストラリア特別編 / マーガレットリバー、ペンバートン

昨日、一昨日とパース南、マーガレットリバー方面に小旅行。西オーストラリアではワインの産地として有名な場所。ワイナリーもあちこちに。マーガレットリバー回りや町の様子は、ちょうどアメリカ西海岸だと、17マイルドライブやカーメルの村を思い起こさせる雰囲気。もっともそれよりちょっとだけ更に自然が残っていて田舎なのだが。

 
マーガレットリバーから更に南に行くとAugustaという岬。ブドウ畑は北向きの斜面に。南へ下るにつれて気温は低くなる。このへんの南半球の常識が、北半球から来た身には、やはり意表をつかれる。岬には100年以上前に建った白い灯台。その横には、インド洋と南氷洋をこの岬が隔てているとの看板。左にSouthern Ocean そして右に Indian Oceanと矢印が。

一度に2つの大洋を一望できるお徳な(何がお徳か知らないが)岬である。

「世界の7つの海」とは、南北太平洋、南北大西洋で4つ。あとはインド洋、北氷洋と南氷洋で合計7つという計算らしい。今まで見たことなかったが、これで南氷洋を制覇。考えてみると、多分、南大西洋は目にした経験がない。アフリカの西岸か南米の東岸に行かないと目にする機会がないのだが、どちらの大陸も足を踏み入れたことがないからなあ。

 


昨日は、近くのPembertonという小さな町で森林を散策。行けども行けども、ちょっとヨセミテ公園の南部を思い出す鬱蒼とした森が続く。9ドル払ってナショナルパーク内に。60メートルある木の頂上には小さな小屋がしつらえてあって、幹に鉄のボルトが打ちつけられて階段となっており、上ってゆくことができる。まあ、木にしたらエライ迷惑というところであろうが。本来ならばゆっくり滞在して、トレッキングなどする場所なのだろうが、半日で森林浴を満喫。

夜はパース市内に戻って、チリ・マッスルを食す。ムール貝をスパイシーなトマト・ソースで炒めたものだが実に結構。昔はUncle Vincent'sという名前だったが、経営が変わったらしく店の名前も変わっている。しかしメニューは同じ。最後にスパゲッティをソースに投入して食べるのが美味い。汚い店だが勘定も安い。久々に堪能。

本日はのんびり起床。いつのまにか休暇も終盤。明日夜のフライトで東京に戻らなくてはいけない。時の過ぎ去るのは早いなあ。

空港の本屋で「白い巨塔」文庫本5冊買ってきたのだが、第3巻まで読了。昔も読んだことがあるのだが、実に懐かしい。4巻からは、「続・白い巨塔」として昔に刊行された部分である。日本に持って帰るのも荷物なので、こちらで読みきらなければ。ま、しかし、こっちまで来て「白い巨塔」読みふけってるとは、いったい何やってるのかという気もするが。はは。


2003/10/27 オーストラリア特別編 フリーマントル / ゴルフ / スノークラブ・チリソース

昨日の日記で追記しておくと、「しみづ」が親方の留守で臨時営業してたのは先週末の2日間だけ。明日の火曜日からは通常営業に戻るはずなので、そこのところ誤解のないよう。はは。

昨日はフリーマントルをブラブラ。昔は日本の遠洋マグロ漁船やら南極観測船も寄港したとか聞いたことのある港町。海沿いは、ちょうどサンフランシスコのフィッシャーマンズワーフのミニ版のよう。テラスにシーフードレストランが並んでいる。昔はここに、日本の伊勢海老料理の「中納言」が店を出してたのだが何年も前に撤退。この近海で取れるクレイ・フィッシュは日本にも「伊勢海老」として輸出されている。最近はパース近郊の海でも南マグロの蓄養が盛んになってきてるらしい。

左の写真はフリーマントルのマーケットで売っていたピンク・スナッパー。日本の鯛とそっくりだ。このへんではフィッシュ・アンド・チップスにもこのスナッパーを使うが、身は妙な癖がなくアッサリしていてなかなか美味い。その横に売ってたのは日本で言う「めごち」にそっくりな魚。世界の海はつながってるから親戚かもしれない。天ぷらにすると美味いだろうなあ。はは。

本日はゴルフ。キャラウェイのアイアンは借り物だが、気持ちよく当って150ヤード〜160ヤードが次々とグリーンにオンする。しかしバンカーで大叩きしたり、寄せであっちこっちに行ったり、ドライバーショットがOBになったり。結局終わってみればいつもと同じくらい叩いているわけであった。世界どこでやってもゴルフは難しいあるね。はは。南半球の春先。気候は実に快適。このゴルフ場にはやたらに野生のカンガルーがいるのだが、ピョンピョン跳ねてるのを横目に見ながらゴルフボール打つというのもまた一興。

本日夜はパースのダウンタウン、ノースブリッジにある中華でスノークラブのチリソース炒めを。マッド・クラブが禁猟の時期らしいが、このスノークラブというのもアッサリしてなかなか美味い。甲羅が白い1キロから2キロある大きなカニ。最初に貰ったシャーク・フィン・スープも、最後の海鮮焼きソバも実に美味かった。パースは中国系の移民も多いので、安くて美味いチャイニーズ・レストランが多い。これもアメリカ西海岸に似ている部分だ。


2003/10/26 「しみづ」は臨時営業 / 一路、オーストラリアへ

土曜日のお昼は「しみづ」巡回。お昼にこの店に来るのは初めて。清水親方は、マグロ中卸の「フジタ水産」主催「大間マグロツアー」に参加して不在。弟子のダイスケ君が練習がてら店を開けるというので、のぞきに来たのであった。「のれん」は下げてある。知らないお客さんは断って、顔見知りだけに営業。彼は、いつもは親方の手助けだけで握ってるところを見たことない。大丈夫かと心配したが、影ではかなり練習を積んでるようだ。そりゃまあそうだろうなあ。他の常連さんに握ってるところを見ると、なかなか堂に入っている。

昼間ではあるが、どうせ夜には日本脱出。お酒を常温で飲みつつツマミから。九州のタイは脂の乗りも香りも素晴らしい。カツオもいつも通り藁のスモークが効いて美味し。タコ、アワビ、サバも結構。小柱は芥子味噌でワケギと合えてヌタにする新趣向。昼酒はよく回る。適当なところでお茶に切り替えて握り。まずタイを1貫。そのあとはいつも通り。マグロは大間。相変わらず素晴らしい。握りは親方よりもやや小ぶりな気がするが、左手親指を効かして、なかなかきちんとしている。コハダの1貫にはオボロ挟むなど自分なりに工夫しているようだ。煮切りのつけかたは親方とちょっと違うのだが、これは意図してこうしているのだろうか。興味深い。寿司種そのものはもとより同じであるからいつも通り素晴らしい。

「昔は意地悪な客がいて、ツマヨウジで握りを差して食ったりしたらしいね。ちょっと試してみるか」などとつまらん冗談をいいながら過ごしたが、一部バタバタするところはあるものの、総じてソツなく仕事しており、今までの本人の研鑚が伺える。

ダイスケ君は、「もう頭の中が真っ白です。燃え尽きました」と言うのだが、親方留守の営業はこのお昼だけではない。土曜の夜、日曜の昼、夜と、常連や知り合いが続々と「励ましに」来るらしい。大変だろうが得がたい勉強。頑張ってほしいもんである。

タクシーで部屋に戻って最後の荷造り。熱い風呂に入って酒を抜く。ま、どうせまた入るのだが。4時半にタクシーを拾って東京駅まで。昭和通りで何か知らないがパレードをやっており、渋滞してあやうく電車に乗り遅れるところだった。

成田第2で荷物をチェックインして時間調整のため、「寿司田」で一杯。昔はここでもなかなかよいと思ったものだが、今ではもうダメだ。きちんと仕事をする素晴らしい寿司屋に慣れると、こういう大手チェインの雇われ職人の仕事ぶりが、いかにも居汚く、覇気もなく、ぞんざいに見えてしかたない。しかし、インドマグロの中トロだけは、存外バカにできない品物。もっともそれ以外には、あまり見るべきものはないのだが。飛行機に乗ったらすぐに眠れるよう冷酒300mを2本。

出国審査はガラガラ。カンタス便も定刻通り出発。食事も断って、11時から朝の5時までずっと眠り続けた。パース到着も定刻通り。雨の予報と聞いていたが、澄み切った抜けるような青空。いつも思うことだが、オーストラリア西海岸の気候はアメリカ西海岸によく似ている。いや、ひょっとするとそれよりも少し快適かもしれない。これからのんびり休暇である。しかし、モデム接続がうまくゆかず、メール送るのも一苦労。常時接続がいかに快適なものか、骨身にしみる。いやはや。これもちゃんとアップロードできるかな。はは。