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2006/03/26 「笹田」

「笹田」

「新ばし 笹田」。会社からみで打ち上げがあったのだが、途中で抜け出して最後の訪問。最近またなにかの雑誌に店が紹介されていた。事前に担当が食べに来てから取材申し込みがあったとか。

最近、取材依頼も増えたそうだが、依頼のFAXを送ってきたと思ったら、肝心の店の名前を最初から間違えてたりするものがある。「断れるような身分でないとは思うんですが、やはりそういう取材は断るんですよ」と笹田氏。飲食店紹介というのは、能力もやる気もない三流のライターでも、やっつけ仕事で生きてゆけるギョーカイなんだなあと思わせるエピソードだが、そんな適当な仕事するバカに書いてもらって得になるはずもない。まあ断るのが正解なのだろう。

竹の子とわかめの吸い物。蛍イカ沖漬け。油揚げと青菜のおひたしは竹の子の姫皮が入る。もう春だよなあ。

お造りは、ミル貝。そして本日は淡路のタイが入ったと。醤油に身をつけると上質の細かい脂が醤油にサラっと溶ける。後光が差すような身肉に潜んだ深い旨み。ポン酢で食しても美味い。お椀はタイの白子蒸し豆腐。これまた上品な甘みと香りが出汁に溶ける。焼き物は脂の乗ったマスの幽庵焼き。タイのアラ炊きも貰う。骨に絡みつく滋味が深い余韻を残す。こういうものはアメリカでは食えないのだよなあ。「鯛の鯛」と呼ばれる骨を発見。記念に貰って帰ることに。

土鍋で炊いた御飯はいつもながらふっくらと香り高い。最後は茹で小豆冷製をすっきした煎茶で。店はずいぶん空いていたが、ご主人ともゆっくり話ができてよかった。最後に花と鯛の昆布〆をお土産に頂いて。今後の発展をお祈りしつつお別れ。