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2006/02/28 「笹田」

月曜午後に「笹田」に電話して今週の空きを確認するといつでも大丈夫とのこと。早いほうがよいかと当日夜に訪問することに。入店すると「最多来店記録」氏がカウンタに。日曜の「しみづ」に続いて2日連続でお会いすることに。昨日の話をしたり、祇園に開店する「鮨まつもと」の近くには、「京味」での後輩の店もあるんですよ、などと笹田氏に伺ったりしながら、まず生ビールをグラス1杯。その後は「吉野川吟醸」。

冬の滋味が溶け込んだ粕汁。こうなごの釜揚げ。「こうなご」とは後で調べると関西で釘煮にするイカナゴの新子のことなのだそうだ。確かに所謂シラスとはちょっと違う。

シイタケと水菜と油揚げのおひたし。分厚いシイタケは旨みが濃い。カニ味噌はごく軽い塩だが、香住のカニのものだと。フキノトウの天ぷら。ここで揚げ物は珍しいが、塩で頂くとホロ苦い味が爽やか。春の山菜には、初春の身体によい成分が含まれているというが、確かにそんな気がする。

お酒を黒龍に切り替えて、お造り。タイはネットリとゼラチン質に満ちた旨み。ミル貝も小型だが香りがよい。サヨリは昆布を当てたのかと思ったほど濃い旨み。

お椀は、オコゼ。炙った白ネギと小餅を添えて。姿形は怪異な魚だが身肉は上品な旨みと脂。焼き物はマス。鮭にも似た身だが、脂は癖がなく軽い。煮物は、メバル、蕗、筍の炊き合わせ。初春の彩りと香りがよい。炊飯土鍋の御飯もいつもながら美味し。あれこれ歓談しながら食べて飲んで、堪能した。最後の煎茶を頂きながら、白玉と冷製あずきのデザートで〆。