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2005/09/18 「しみづ」 特別営業

本日夜は、「しみづ」。清水親方は淡路島に鯛を見に行ってるとかで、事前に声をかけたお客だけを予約で受けてお弟子さんのダイスケ君が握る特別営業。もう何度目だろうか。地位が人を作るとはいうが、中心に立つとなかなか堂に入ったものである。

「新橋鶴八」でも、「定休前の土曜日、夜遅く気心の知れた常連だけになると、弟子に後はまかせて私は早めに帰ることもあるんですよ」、と石丸親方に聞いたことがある。江戸前の優れた寿司職人が育ってくれるのは客としても歓迎するべきことであるからして、弟子を育成するこういった営業もよい事。同じ寿司種、同じ仕込の仕事で、値段は一律ディスカウントだから、客だって損する訳でもない。

勿論、親方に握ってもらわないと損したというウルサイ客もいるから、最初から納得ずくで来る常連だけに声をかけて客を限定しているのであった。ネットのグルメ評価サイトの寿司屋評など見ると、「2番手が握ったのでダメでした」、などと軽々しく断言してのもよく見かける。しかし、誰が握ったか、ブラインド・テストして本当に分かるかな。

そうそう、余談ながら、あと、「捨てシャリをするので評価できない」などと断定してるのもよく見かけるのだが、「捨てシャリ」をした握りと、「捨てシャリ」しなかった握りをブラインド・テストで判別できて、しかも「捨てシャリ」をしなかった握りが常に美味いことが納得できてから語るべきという気がする。「捨てシャリしないのが素晴らしい職人」などという(いったいどこから来たのか知らない)風説が流布すると、修行の足りない生半可な寿司職人でも、見かけだけを気にして、酢飯の量を調整しないまま最初に掴んだ酢飯だけで握るようになる。それが本当によいのかどうか、老婆心ながらいささか心配する次第である。もっとも「しみづ」は確か「捨てシャリ」しなかったような。ま、そんな事はいつも目を皿のようにして見てる訳ではないので確証ないのだが。

いつもお会いするAご夫妻やら、関西から来られたO氏などと同席して、のんびりと飲みながら。このページ読まれてるA氏の奥様からは、「膝は大丈夫でしたか」と心配される。内部は少々腫れてるようなのだが、だいぶ痛みは去ったようなのであった。ま、皿は割れてないから大丈夫だろう。今朝、ゴルフの練習に行ってもスイングには支障なし。O氏とは、懐かしい関西の話なども。

お通しは本日から豆腐に。塩で食すると大豆の旨みが際立つ。いつもと同様にツマミを。ヒラメ、アワビ、サバ、赤貝など美味し。握りの最初に、イクラの軍艦巻を1貫。ここでイクラをツマミで食べたことは何度もあるが、酢飯と一緒に握りで注文するのは初めて。しかし、昨日から、どうしてもイクラが食べたかったのであった。ちょうど今の時期、店で漬け込んだ生イクラは、生臭さなど微塵もなく、サラサラと溶けるような脂だが、奥深い旨み。海苔ともよく合う。

その後の握りはいつも通り。握りは、清水親方よりやや小ぶりで形はやや細長いかな。しかし、どれも結構。ホロ酔いで店を出てタクシー帰宅。