MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2005/06/30 「つかさ」で本年初の新子を。

夜は築地「つかさ」。

お通しは枝豆。お酒は冷酒で。ツマミはおまかせ。マコカレイ。アジは実に脂が乗る。カツオも背のほうだが皮目にビッシリと脂あり。肉質もネットリと。「ちょっと「戻り」を思い起こさせますね」とは親方談。今年のカツオは出るのが早かったが、春先には悪くなり、ずいぶん使えなかった。初夏になって持ち直すと、すでにして「戻り」風。海の中がどうなっているのか分からないが、毎年あれこれ漁獲が違う不思議。黒潮蛇行も影響しているのか。

シャコも久々に小柴のものが。卵持ちに軽くツメをつけて。どちらかというと漬け込み仕事のほうが好きだが、軽く煮ただけのシャコにも旨みがしっかりとある。アワビ塩蒸しは青森。いわゆる蝦夷アワビだが、立派で厚みのある身。香りが立って美味い。マグロ脳天スモークもいつもながら上等な生ハムを食べるかのよう。海老は茹でたて。旨みも甘みも実に濃厚。

このへんで握りに。今年初めてのコハダ新子。舞阪産だが、なぜか先週より今週のほうが高くなったらしい。今月中旬にはもう市場に出たと聞いたのはこの店でだったか。いい商売になるので、全国から持ってきて、年々早くなるのだろうが、本来は晩夏のものでは。すでにして昔の風物詩の季節からはだいぶ外れてきた。年中、小さいのを「新子」と称して出している店もあるようだから、そのうち春の種になるかもしれない。金魚すくいの金魚を開いたようなもんであるが4枚づけで。まあ、味がどうこうと言うより、あくまで香りと初物の季節感を寿ぐ種。熟成したカンパチは、ネットリと旨みが増して酢飯に合う。マグロ脳天剥がしの身、中トロ、酢〆のアジ、小柱。アナゴはトロトロに脂が乗る。アワビを生で1貫。ウニは利尻産。最後はいつもの鉄火巻で〆。タクシー帰宅。