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2004/09/06 「弁天山美家古」〜美味しくなる寿司種

夜は久々に浅草の「弁天山美家古」。冷酒「山田錦」を飲みつつまずおまかせでツマミを。お通しは新イカのゲソ。湯引きしたマグロ筋の醤油ヅケが美味い。スズキの洗いは梅肉を添えて。単なる切り身よりも洗いのほうが身の味が濃厚になり風味が増すのが不思議。親方によると表面の肌理の具合が変わるからではないかと。しかしスズキもシーズン終り。アワビも今月半ばで終了とか。煮スルメイカのミミにはツメをつけて。

他の客の質問に答えて、シャコの漬け込みや貝の酢洗いの仕事を丁寧に親方が解説。「口に入れたとたんにムッと貝そのものの味が広がるのは、すでに鮮度が落ちている訳です。悪くなる寸前に最後の味が出るのです。我々は業界用語でこれを『美味しくなった』と称しますが、決してよい意味ではありません。新鮮でよいものはかみ締めてから貝の味が出るんです」とのこと。なるほど。

お茶に切り替えて握りを。新イカ、タイ、カジキの昆布〆、赤貝、片身づけのコハダ、甘酢にくぐらせたエビ、煮イカ、アナゴ、マグロヅケ、卵焼き。どれも結構。酢飯はいつもよりやや温度が高い感じであったが、相変わらずすっきりして美味い。