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2003/10/04 新橋鶴八 生のアワビと塩蒸しと。

昨日の日記で、刑務所の飯は月に1万2千円と書いたら、主婦の雑誌には4人家族でもっと安く上げる献立集なんてのが出てたとか、もっと安く上げてる家庭の食生活がTVで紹介されてたのを見たとか、メールで教えて頂きました。ムショの食費より安くあげるとは、と主婦の智恵には感嘆しますが、昨今の刑務所が意外に贅沢なのかも。そういえば、糖尿の気がある受刑者が増えたので、主食の量を減らしているなんて本にも出てたなあ。

昨日の夜は、「新橋鶴八」に寄って一杯。日本酒冷を飲みつつツマミ。ここはおまかせがないので、すべて自分で種札を見て注文することになる。

以前、キャリア・ウーマンらしき妙齢の女性が若い男性を連れてカウンタにいた。注文の主導権は彼女が握ってたのであるが、ツマミを切ってもらう段になって、「江戸前はやっぱり煮たり〆たりした種かな」と連れの男性に教えながら「アワビ」を注文。この店の種札は独特で、「アワビ」を注文すると生が出てくる。煮た種が好きなら「塩蒸し」を注文しないといけないのである。恥をかかせても気の毒だし、よほどそっと教えてあげようかと思ったが、寿司屋のカウンタで知らない客にむやみに話かけないのが私のポリシー。自分はアワビ塩蒸しをつまみながらも黙っていた。ここで塩蒸し食うと、悪いことしたなといつもそのことを思い出す。基本的には、「アワビ」と注文した客には店のほうで再確認したほうが親切だと思うが、ここの親方は実直ながら無骨で口下手なほうなんで、そのへんは初めての客が戸惑うところなんだなあ。

シマアジは上質。塩蒸しは香りがよい。かなりきつく火が通してあるが、食べなれるとここのアワビもクセになる。「しみづ」のアワビも好きだが、こっちも好きだ。ブリも新鮮で素晴らしい腹身。これを食べるとマグロは要らない気がする。漬けこんだハマグリもツマミで。握りは、スミイカ、コハダ、アナゴを2貫づつ。どれも結構。ここのアナゴは炙るのだが、店になんともいえない香ばしいよい香りが漂う。カンピョウ巻で〆。新橋駅からタクシー帰宅。