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2003/06/24 弁天山巡回 

日曜の夜は、久々に浅草「弁天山家美古」訪問。

席につくなり、「飲み物はお茶でよろしいですか」と聞かれるのはいつもの通り。「いや、私はお酒を」と冷酒を注文。大関の瓶詰、「純米山田錦」。ツマミを見計らいでお願いする。まず、アジ、タコ、赤貝の緑酢。緑酢とは甘酢にキュウリのスリ下ろしが入ってるもの。このお酢は、酢飯や仕込みに使うのとは違い、そのまま飲めるような京都のお酢だとのこと。青いフレッシュな香りが実に爽やか。今の季節によく合う。

マグロとイカのヌタは、かなり味が濃いが、これもまた美味い。塩蒸しのアワビを。付け合せの肝はなにかしら練りこんであるような。親方に聞くと、「色々工夫しておりまして、増量もしておりま〜す」と、お経のような、あるいは祝詞のような節で回答。何度も繰り返した台詞のようだ。

次にマグロ中落部分のひっかき。脂も適度にあるが、なかなかコクがあって美味い。このへんでお茶に切替えて握りを10貫。ヒラメ昆布〆、スズキ、タイ、サイマキエビ、コハダ、煮スルメイカ(ツメで)、赤貝、シャコ、マグロヅケ(中トロ風)、玉子。

白身は昆布〆、マグロはヅケ、貝は酢洗い、玉子はすり身入りの素焼き。素材最高級とは言いかねるが、古式の江戸前仕事を残した寿司種はどれも固めの酢飯によく合って実に結構。驚きはないが安定した実力。最後にカンピョウ巻で〆。冷酒2本で1万3千円弱だから、いつもながらなかなかリーズナブルである。ただ、ここの親方は、いつでもなんだか元気がないように見えるのが気にかかる。