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2003/05/10 築地「鮨 つかさ」

昨日の夜は、築地の「鮨 つかさ」。夕方に電話すると入れるとのこと。金曜にいきなり電話して席が開いてるのはありがたいな。入店するとお客は私ひとり。親方は相変わらず元気で愛想がよい。2回目の訪問だが、前回に話したことなどよく覚えているのに感心。

白鷹を常温で。突出しはヤリイカ。子持ちはもうほぼシーズン最後だ。ツマミをおまかせで。白身はマコカレイ。締めたばかりで身がまだ硬いので薄造りに。梅肉とポン酢を添えて。初夏の爽やかな香り。キス昆布〆は昆布の味が実に上品。アワビ塩蒸しは大原産だとか。まだ走りで、凝縮した旨みとコクはいま一歩だが、香りが素晴らしい。アナゴを白焼きで塩とともに。アジと赤貝。アジは鹿児島産とのこと。今年はどこで食べてもアジが美味い。最後に車エビ。供する寸前に茹でる。サイ巻きに近い大きさだが、甘味もくどすぎずなかなか結構。

他にお客がいないので、飲みながら親方とあれこれ寿司談義。若い人も手伝いで入れたいが、募集してもサッパリ応募がないとのこと。寿司種の旬も産地も、聞けばなんでも気軽に教えてくれる。実に研究熱心で陽気な親方である。酒も進んだので、このへんで握りに。ようやく次のお客が入ってきた。なんだかホっとするな。はは。

白く輝く酢飯は寿司種との相性を考えて、赤酢ではないとのこと。ほんのわずか砂糖を入れてるとのことだが、薄味でスッキリ美味い。白イカはコクのある甘味が結構。マグロは赤身も旨み十分。剥しの部分の中トロも、しっとりした旨みあり。ただ、たまたまのマグロの性質か、部位によるのか、「しみづ」でいつも食するのに比べると、ややアッサリしてるような。シマアジはキロない小型というが、淡い脂がなかなか美味い。コハダもトリ貝も結構。アナゴは炙らずに供する。前回よりこのほうが好きだなあ。カンピョウ巻も結構。

飲んで食べて堪能。勘定は「しみづ」より2割高くらいか。大原のアワビ、国産本マグロと、なかなかよい種を選んで入れてるから、仕入原価もかかるだろうが、それはよい寿司屋ならみな同じ。やはり客数が少なく、固定費の客単価に占める割合が高いのだろうか。しかし、親方も気さくで愛想がよいし、寿司も結構だし、こういう店がもっと流行ってもよさそうなもんであるが。