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2003/01/25 寿司屋はみんな労働基準法違反

昨日の夜は、「しみづ」。先週末は顔出してないので、ずいぶんと久しぶりな気がする。

白鷹を常温で。突き出しはザル豆腐。塩で食べるが、大豆の香りがよろしい。

まだ、ほとんどお客さんはいない。一杯やりながら、親方や弟子のダイスケ君とあれこれ雑談。マグロ仲卸の藤田さんからメール貰った話をしたら、PCやろうと思っても、連日18時間労働なんで、これ以上余分な時間がないし、と親方。先日、若いお弟子さんが辞めたので、ガテンに募集出したが、2本電話はあっても、面接には誰も来なかったとか。住み込みで、朝6時から夜中1時と本当の労働時間を書くと労働基準法違反となり、掲載を断られるのだそうだ。ちゃんと毎日河岸に行くキチンとしたお寿司屋さんでの修行というのも、なかなか厳しいもんである。

ツマミはまず、ヒラメ。皮目のピンクの色が、やや乳白色がかってきて、脂が大変に乗っており、身の歯応えもあり。実に結構。タコは塩で。身が桜色だが、煮方を変えたのかと問うと、多分餌の関係ではないかと言う。ヤリイカは、子持ちを煮付けてツメをつける。この店は、寿司種としてはヤリイカを使わない。子持ちの煮付けも初めて。

平貝は塩でアッサリと。続いて、牡蠣煮びたし。牡蠣の滋味溢れる薄味に仕上がっている。岩手産だというが、実に大きい立派な牡蠣。トコブシ塩蒸しは、トコブシにしてはなかなか立派な身。シャコツメ。これも、新橋鶴八では突出しで出たことあるが、この店では初めて。これだけを取り出して売る業者がいるのだとか。まあ、自分でやってたら時間がいくらあっても足らないかも。ヒラメ昆布〆は、小さく切り、コンブと合えて。

お酒2本を飲んだところで、握りに。親方が、いつも車で来られてるのじゃないですよね、と聞く。昼間に銀座に出る時は、自分の車で出たりもするが、夜にこの店に来る時は、さすがにタクシーか電車。アメリカに住んでた頃は、結構、飲酒運転もしたもんだが、日本ではごく真面目。真面目というか当たり前か。

マグロは、大間産で最後に残ったトロ部分を。脂もとろけるようだが、濃いマグロの味とコクがガツンと口中に広がる。いつもながら素晴らしい。コハダは、1貫にオボロを挟んで。口当たりは柔らかくなるが、シッカリ〆た肉の凝縮した旨みが、オボロでボケてしまう気もする。アナゴは相変わらず美味い。とろけるような煮上げだが、酢飯だけが固く残らないのが不思議なところ。最後は、これまたいつもの定番、カンピョウ巻。巻いてる時から、香ばしい海苔の香りが店に漂う素晴らしい海苔。堪能して店を出た。