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2002/07/08 上野毛「あら輝」

日曜の夜は、上野毛、「あら輝」。東急の駅からブラブラと歩いて10分ちょい。夕方になって、しのぎやすくなったが、まだ相変わらず蒸し暑い。いつもは初手から日本酒だが、本日は、まずエビスの小ビンを1本。いつも通り、おまかせでツマミがあれこれ出てくる。

まず、伊豆産のイサキ。なかなか立派な身。皮は湯引してあるが、実に脂が乗っている。房総のアワビは、香りが実によい。箸休めに出る、煮たイサキの卵やアワビの肝も、なかなかの美味。このへんで、静岡の酒「志太泉」の冷に切り替え。

サバは、一般には時期外れだが、ここで出る酢〆のサバの身には脂が乗って、実に美味い。アジも美味かったが、どちらも淡路島のものだという。マグロ赤身もツマミで。釜石で上がったとのことだが、赤身独特の旨み十分。トリ貝、タコ、ウニとイクラ合え、アオリイカゲソ炙りと続いて、酒も進む。タコは、柔らかく煮あがっているだけでなく、実に香り高い。ゲソも塩だけの淡白な味が滋味深く結構。

ここから握りに移行。まずは、いつも通りマグロが、赤身、ヅケ、中トロと次々と握られる。ここの看板だけあって、これまた実に結構。エビ、アサリ、コハダ、アナゴなど、どれも秀逸。

白眉は、梅雨の間だけ採れるという小さなマツタケに軽く火を遠し、その上に炙った大トロを載せた握り。やや奇をてらった寿司だが、マツタケの芳醇な香りが大トロの脂と溶け合って、これが絶品。素晴らしい。もっとも、梅雨のマツタケが取れる今の時期しか出さないのだという。トロ松と称するのか。

赤酢のシャリについては、いつもと比較すると、いくぶんか力がない気がした。これは、握りに入るタイミングがちょっと遅かったからかもしれない。親方がひとりで握ってるので、どうしても、他の客とペースを合わせる必要がある。今回は、隣に来た5名の団体がツマミもそこそこに握りに行ってしまったので、ちょっと私ひとりが取り残されてしまった。ははは。ま、こればっかりは運だな。もっとも、このシャリの具合でも、凡百の他の寿司屋を遥かに凌駕しているのではあるが。