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2004/09/06 「ヴァン・ヘルシング」

日曜は ヴァン・ヘルシングを見た。公開2日目なのだが劇場はおよそ半分くらいの入り。そういえばTV等ではあんまり宣伝が目立たなかったような。

ヴァン・ヘルシングとは、もともとブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」に出てくる老教授の名前なんだそうだ。今回は、ちょっと設定を変更して、バチカンに雇われた凄腕のモンスター・ハンターとして登場。

怪物が跳梁跋扈する19世紀ヨーロッパを舞台に、吸血鬼ドラキュラ退治の活躍を描くというストーリー。ドラキュラの花嫁達、フランケンシュタイン、狼男、ジキル博士とハイド氏まで現れる豪華絢爛たるモンスター達。

映画冒頭のハイド氏との対決は、セーヌ河岸、ノートルダム寺院が舞台。ステンド・グラスが砕け散る派手なアクション。しかし、原作の舞台はロンドンだったよな あ。とはいえ、そんなことを考えている暇がないほど、立て続けに繰り出されるアクション・シーン。映画全体の疾走感、スピード感はまるでジェットコースターのようで観客を飽きさせない。ただ、最終的なカタルシスにはやや欠ける。ディズニー・シーのアトラクションのような感じだろうか。

ストーリーは全般的に平板で即物的。ご都合主義的解決も多し。ただし展開が速いので意外にプロットのアラが目立たない。主役のヘルシング役に見覚えあると思ったら、X-MENにウルヴァリン役で出てた俳優であった。

画面は全般的に陰鬱なトーンだが、東欧の雰囲気がよく出ており、時折挿入される俯瞰の美しい背景も印象的。怪物の動きはほとんどCGなのだが、これもなかなか見やすく仕上がっている。結構笑わせるセリフも随所にあるのだが、観客の反応が悪かったのは字幕のこなれ具合かもしれない。「感動の名作」とは全然違うが、2時間ちょっと十分楽しめる気楽な映画。ただ、DVD出たら買うかと言われたら多分買わないかなあ。