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1999/10/24 カルロス・ゴーンの挑戦

本日ものんびり起床。だんだんと寒さが身にしみる季節になってきた。ちょっと風邪気味で調子悪し。

朝飯を買いに近くのコンビニへ。建物を出てから、数十メートルでコンビニがあるというのは実に便利なのだが、最近、この店の商品棚は半分くらい空である。ローソンやセブンイレブンといった有名チェインではないだけに、経営不振で店をたたむのではないかとちょっと心配だなあ。

TVで日産の再建を扱った番組をぼんやりと見る。ルノーから送りこまれた新COO、「コスト・カッター」の異名を取る、カルロス・ゴーンってのは、なかなか凄いもんだ。先日発表された、「日産リバイバルプラン」は、なかなか衝撃的な内容だった。

ムダな生産能力を削減して、仕入先も半減。余分なコストをカットして収益力を上げる。販売数はトヨタの半分だが、車種は同じだけある日産が、このままでは生き残れないのは明かで、やはりこういう大ナタを振るわなくてはならないのは確実だが、フランスからやってきたCOOに言ってもらうまで、自分達では何もせず、ただただ有利子負債が膨大にふくらんでゆくのを座して眺めていた、というのでは、やはり日産の経営陣も無能と呼ばれてもしかたがないだろうなあ。

しかし、カルロス・ゴーンというのも、いかにも頭が切れて底意地の悪そうな、実にフランスのエリート然としたオッサンだなあ。それでもまだ45歳なんだそうで。日産のような大企業の、日本的年功序列階級社会なら、まだ部長クラスで取締役にもなってないくらいの年齢ではないだろうか。片腕として連れてきた開発担当の副社長はまだ43歳である。

ルノーの出資比率は35%とはいえ、単体では生き残れないところを救済してもらった関係上、カルロス・ゴーンにあれほどまでの実権を与えているのだろうが、日本の大企業で、トップマネジメントの実権が完全に外国人の手にあるというのは、なかなか珍しいケースだ。

もっともマツダの社長も、以前はフォードから来てたが、彼は、ちょっと小手先で業績を改善したら、すぐに本国に帰って昇進してしまったから、マスコミへの露出度といい、今度のカルロス・ゴーンのほうがずっと衝撃的だ。

考えて見れば、これは壮大な実験だ。突き詰めて言えば、日本の大企業が従来の日本型マネジメントから脱却して経営を再建できるかどうかの。

根回し調整重視、ボトムアップの提案に乗っかって、稟議制のもとで他人がOKすれば自分もよく考えずにハンコを押す、無謀なチャレンジはせずに、失敗しないことを第一に、安閑と過ごす。休まず遅れず働かず。堅実にさえやってれば、年功とともに段々と出世して、会社も自然と繁栄していった、そういう高度成長時代の夢はすでに終わったのである。

ゴーン本人も言っているように、リバイバルプランは単に5%にすぎない。本当に実行できるかどうかが、残りの95%を占めるだろうが、日本の企業文化を変えるためには、成功してもらいたいもんだ。実に興味深い。

もしも改革が失敗して、カルロス・ゴーンが成果なくルノーへ帰ることになったら、新聞の見出しはこれだな。「カルロス・ゴーン ハズ ゴーン」(ゴーンは去ってしまった)。<そんなくだらんことばっかり思いつかんでええって。