MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2004/05/19 皇太子発言と皇室の静かな終り。

雅子さまの心身疲労について「キャリアや人格を否定するような動きがあった」と述べた皇太子発言が波紋を呼んでるらしい。

ハーバードと東大を出てキャリア外交官として働いており、皇太子との結婚を本心では嫌がってた女性を、「外務省で外交やるのも皇室で外交やるのも一緒」と回りが総出で説得したのが皇太子の結婚劇。しかし皇室に入ると、外国訪問なんてとんでもない、「早く後継ぎ作れ」と回りはそればかり要求。雅子妃は鬱状態ではと伝えられているが、まあ、そうなって何の不思議もない。

そもそも雅子妃は、自らの職業的キャリアと将来を犠牲にして、日本の皇太子がずっと独身でいるという国際的に情けない事態を救った国家的な恩人である。もっと好きにさせてやればよかったのに。やはり、前例やら因習のみを気にする宮内庁のコッパ役人があれこれ介入してるのだろうか。天皇皇后以外の皇族の口さがない干渉だってあるに違いない。

皇位継承の問題も深刻であることは事実。考えてみれば、明治天皇も大正天皇も正室の子供ではない。昭和天皇は、側室を持つよう勧めた側近の言をしりぞけたが、今となってみればそれが当然。アラブの王様やアフリカの大統領ではあるまいし、現代の世で皇族だからと言って一般の公序良俗にそむくような側室制度など残してたら、日本は今ごろ先進国の笑いものであった。

昭和天皇の判断は正しかったが、現在の男系長子相続というシステムを維持して天皇家の血筋が絶えないようにするには、一夫一婦制はなかなか難しい制約であるのも事実。民間では子供が女性だけで消滅してしまった家系なんていくらでもある。庶民の家名はそれでもよいが、一応「万世一系」と称する天皇家がそれで本当によいか。

個人的には、日本の皇室も、皇室典範を改正し女帝まで認めて存続せずとも、皇位継承者が途絶えたまま、皇太子とその弟の代で静かな終りを告げるということでよいようにも思うのだが。