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2002/12/17 ノーベル賞騒動

週末にTV見てると、ノーベル化学賞の田中耕一さん帰国のニュース。空港にまで報道陣が詰めかけて、まるで芸能人である。しかし、VIP扱いでも、成田の普通の到着口から出てくるんだなあ。

それにしても、ストックホルムまで日本の報道陣がつめかけ、カエル跳びがどうのお辞儀がどうのと、連日、面白おかしく報道してたのは、はしゃぎすぎというか、田中さんも、オモチャにされて、実にお気の毒。もっとも、この田中さんというキャラは、いちいち実に面白い。メディアは、これはという対象にアッという間に食いつき、貪欲に使い尽くすが、確かに飛びつくのも無理はない。もっとも、ノーベル賞授賞式終了で騒動も一段落というところか。

ところで、まったくもって余計なお世話の余談。None of my businessであって、日本中をまきこんだホノボノとした話題に水を差すと、外野から怒られることを承知で書くのだが、あの田中さん夫婦は、TVの画像で判断する限りでは、あんまり仲がよさそうに見えないが、みなさん、どう思いますか。<ほっといたれよ、オイ。

会社でのサラリーマンとしての評価も、あの年齢にして、まだ主任。島津の職制では、係長の下だったというのだから、実に待遇も低かったわけで、研究一筋、自称「変人」の田中さんは、見合い結婚の奥さんからも、ウダツの上がらないダメ亭主として、冷ややかに評価されてたと思うが、どうだろうか。会社も本人も家族も、誰も予想してなかった突然のノーベル賞。奥さんのほうも、いきなり旦那を急に尊敬と、方向転換するわけにもゆかず、どうしていいか、分からない状態だったりして。ははは。

そういえば、島津製作所には、フェローという最高の称号を持った研究者が、すでに2名(だったか)いた訳である。一般営利企業における理科系研究者の評価や昇進がどういう風にされてるのか、あまり知らない。しかし、田中氏も、一応、サラリーマンだから、組織の中で直属の上司もいただろう。「オイ、田中。だからお前はダメなんだよ」なんて酒の場で説教もされたことがあるかもしれない。しかし、そういう上役をすっとばして、今や田中氏が会社の研究職として最高の地位に。ま、別に地位を求めて研究なんぞしていないはずだが、それにしても、実に極端な話だ。

現段階では、お祭り騒ぎのご祝儀で、島津製作所も、ノーベル賞出した企業として評価が高まってるが、よくよく考えると、実はノーベル賞を取るほどの発見をした研究者を冷遇して、ちっとも評価してなかった企業である。長期的には意外にマイナスの宣伝効果という気がするな。ははは。