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1999/06/27 ボクシング世界フェザー級タイトルマッチ 畠山隆則 vs ラクバ・シン

日曜の夜に2度目の更新をするなんざ、実に酔狂という感もあるけど、ま、ついでに書くわけですな。はは。夕方に日記をアップした後、ちょっと外出。夕食を外で済ませて帰宅。ボクシング・世界フェザー級タイトルマッチをTVで見る。

チャンピオン畠山隆則に、モンゴルから来た挑戦者ラクバ・シンが挑む。畠山は日本のボクサーにしては珍しくガードが高く、足もよく動くタイプだが、ラクバ・シンのほうもスピードもパンチの破壊力もある怖いファイター。

ラクバ・シンは日本にもよくいる顔で、あれはサッカーのゴン中山の親戚と言われたら信じるなあ。やはり日本人の先祖の何割かはモンゴルのほうから来てるんじゃないだろうか。はは。

試合は、序盤から激しい打ち合いが続くが、5ラウンド序盤にラクバ・シンの右ストレートが見事にアゴに炸裂。畠山はマットに崩れ落ちる。このダメージは大きく、レフェリーはそのまま10カウントするかと思ったほどだったが、畠山がなんとかファイティングポーズを取ったので続行。しかし、すぐさまラクバ・シンにボコボコに打たれてレフェリーがノックアウトの宣告。畠山はタイトルを失った。

それにしても、解説者も言ってたが、レフェリーはもう少し早目にノックアウトを宣告してもよかった。畠山がガードを上げていた(ように見えた)からもう少し様子を見たのだろうけど、本人にはもうガードしてる意識は無かっただろう。マウスピースが飛んだ後にあれだけ打たれては、見ていて怖い気がしたくらいだった。

ボクシングでは、毎年試合中の事故で何人か亡くなっており、大抵はダウンした時の脳損傷だ。特に本人が意識をほとんど無くしてロープにもたれてノーガードで打たれる状況が一番危険な状態であることは明らかで、安全策を取るなら、試合を止めた後で負けたほうが食って掛かるくらいで止めないと、本当の試合の安全は確保できない。

世界戦を見ていると、常にかなり早い時点で試合をストップするレフェリーが結構いるのだが、たとえ試合に負けたとしても、本人の安全のためにはそのほうがずっといい。

で、ラクバ・シンは、モンゴル出身としては初めてのボクシング世界チャンピオンなのだそうだ。モンゴルにはまだまだ凄いのがいそうだなあ。しかし、これで日本の現役ボクシングチャンピオンが不在になるとは、かつてのボクシング王国、日本もすっかり凋落の坂道をずっと下ってるって感じだ。

まあ、確かに、あれだけ苦しい練習に耐えて、命をかけた試合をしてチャンピオンになっても、軽量級や中量級では、得るものが少ない。国全体がハングリーでなくなるとボクシングの層も薄くなるという事だろうか。

もっともヘビー級だけは別で、チャンピオンになれば、いまでもすさまじい大金を手に入れることができるのだが、アジア人は体格からしてヘビー級はちょっと無理があるよなあ。