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1999/01/17 大学入試センター試験に物申す:臭いチーズを持ってダンスに行く

昨日、今日と大学入試センター試験なんだそうだ。で、今朝の新聞を見ると、初日の問題と解答が出ている。さすがにアメリカに4年半駐在して仕事してたのだし、英語ならば満点も可能ではないかと、大それた考えを起こして、ちょっとやってみた。ペンを持ってチョイチョイと50分で完答。

単語自体は実にやさしい。会話形式の文章が多くて、これもやさしい印象を与える。長文の内容も平易だ。じゃんけんの話なんて出てたから、じぶん更新日記で以前話題になった、4者択一ジャンケンの話を読んでた人なんかには有利だったかもねえ。まあ、受験生は読んでないか。しかし、このじゃんけんの絵が実にヘタクソで、なにかのワナが潜んでるのではないかと、ちょっと心配になるんだよなあ、関係ないけど。

で、自己採点してみると、一個2点の文法問題を3つ間違えて、この時点でマイナス6点。長文読解なんぞ間違うはずないと思ったら、最後の3つ選択問題でひとつ間違ってマイナス6点。これはでかかったな。結局、合計マイナス12点で、200点満点中、188点だ。結構、間違うもんだなあ。

文法のほうは、「If I call again, do you think she will have arrived?」なんぞという未来完了時制を使うところでまず間違い。しかし、だいたい、米口語では、未来完了なんてどんどん使われなくなってるけどなあ。<こういうのを負け惜しみと申します。

2つ目の間違いは、againstとcontrary toの使い分けなのだが、辞書見ても、意味には違いがない。againstは前置詞であって、contrary toのように副詞句は導かないということなんだろう。どっちでも通じるような気がするが、どうも違いが分からんなあ。これは奇問だ!<間違えたからって勝手な文句言うなって。

文法3つ目は、「How much will it cost」という成文につい引きづられて、文頭に「Do you know」がついてるのを見落とした。だから疑問文のように助動詞を使って倒置しなくてよいのだった。愚かであった。しかし、これもひっかけ問題だよなあ。注意深く読めば中学生だってわかるって? まあその通り。とほほ。


ここまでは大したミスではないのだが、どうも納得がいかないのは、最後の長文読解で文意にあった3つを選ぶ設問。

お話そのものは、食料品屋の娘、Mimi が初めてRobertというボーイフレンドとのデートでダンスに行くというお話。Mimiは、出かける時に、母親から、近くのお客に頼まれてたチーズを届けてくれといいつかる。臭いチーズなんて持ってデートに行きたくないが、場所も近いし知ってるから、途中で届ければいいやと軽い気持ちでつい引き受けるのだが、近くまで行っても届ける先の家が見つからない。

結局、臭いチーズをコートのポケットに入れてボーイフレンドとダンスに出かけるという最悪の展開になるのだが、ダンスしてる時も、Mimiのほうは、チーズの匂いで嫌われるのではないかと気が気ではない。

スナックバーに寄ると、どこかの若者が、「何か臭くないか? 誰かクツ脱いでるんじゃないか?」(しかし、まあひどい匂いのチーズですな)と聞かれてまたまた緊張するのだが、ボーイフレンドは、「えっ、何、全然匂いなんてしない」と言ってくれるわけですな。

月明かりの帰り道に、Mimiが「チーズの事、ごめんね」と謝ると、Robertは、「えっ、チーズって何のこと」と微笑んでくれた、という、まあ心温まる話なわけですが、この内容に即した文を3つ選べというのが問題。

で、選択肢に、「Robert never complained about the cheese the whole evening」ってのがある。勿論、物語の流れからいって、これを選んだわけだが、解答を見ると間違いだって。納得行かんなあ、と思って再読すると、確かに、RobertがMimiを誘いにいって、母親からチーズを渡された直後に、「The cheese smells」(臭いチーズだね)といってる部分が一箇所だけあるんだなあ。

しかし、これは、まだ事態が深刻になる前の感想とも言うべき軽い言葉であって、話の本筋から言うと、RobertはMimiの当惑をやさしく慮って、その後のデートの間中、チーズが臭いなんて事はひと事も言ってないのである。

しかし、この問題の作成者は、「never」、「the whole evening」という強い否定を使って、実は最初に一度だけ「臭い」と感想を述べてるから、これが「complaint」だというわけだ。「最初の一言を見落としたな、グヘヘヘ」と笑っている顔が浮かぶようであるが、まさに木を見て森を見ない枝葉末節のひっかけである。受験者でもない私が文句言っても勝ち目はないんだが、実に嫌な引っ掛けなんである。Mimiの心情的には、この答えが正解と言っても過言ではないのである。<って、こんなところで長々と力説せんでよろしい。

ま、しかし、相変わらず、受験問題なんて作る輩は、根性がひねくれてやがる。<自分がもうひとつの正解を見落としといてエラそうにいうなって。