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1998/10/11 PRIDE4 ヒクソン・グレイシーVS高田延彦戦を見る

夕方からは、SKYPerfecTVのPPVで、PRIDE4 ヒクソン・グレイシーVS高田延彦戦を見る。去年の試合では、第1ラウンド、あれよあれよと言う間にギブアップして、すっかり男を下げた高田だが、今度は通用するだろうか。

格闘技の試合の割には、冒頭に、プリンセス・テンコー(引田天巧って名前は止めたのかね)のマジックショーがあったり、小室哲也系列の女性の唄あり、なにか訳の分からん演出だ。

4試合終わったところで、元大相撲横綱、北尾の格闘家引退式なんてものがある。そうか、北尾も結局引退ねえ。「部屋の飯がまずい」と親方のおかみさんを足蹴にして相撲界を飛び出した時は、あきれはてたもんだけど、日本人離れした体格と馬力で、プロレスやバリートゥードに挑戦したりして、まあ、頑張ったよなあ。高田のハイキック一発でノックアウトされた試合と、カカト落としで天竜を破った試合が印象に残っている。


PRIDE4ってのは、いわゆるバリー・トゥード系のルールで行われてるのだが、どうもグラウンドでの膠着状態が長すぎる。進展が無くなっても、レフリーはブレイクさせずにそのまま試合を続行させるので、見てるほうとしては、どうも冗長で興味がそがれる。打撃を認めてる割には、ダウン制が無いってのも評価の分かれるところだろう。10分3ラウンド制も、一ラウンドが長すぎて、選手にかなりの消耗を強いるようだ。

バリー・トゥード無敗を誇るってふれこみのマルコ・ファスも、プロレスラー、アレクサンダー大塚(なんか漫才みたいな名前だなあ)相手に最初は余裕をカマしていたが、ひたすら愚直に押してくる大塚にスタミナ切れしたのか、もうやってられんって感じで、第3ラウンドに戦意喪失して敗北。前座各試合を見ての感想としては、もう少しルールを改善しないと、パンクラスの試合のほうが面白いかもしれないって印象。


さて、問題のメイン・イベント、因縁のヒクソン・高田戦は、最初はスタンドポジションのもみ合いで始まる。ヒクソンは、去年の試合よりも短い時間で決めると豪語してたようだが、高田が寝技に持ち込むのを嫌ったせいか、前回の時間は一応持った。

しかし、第一ラウンド6分半でグラウンドに移行。最初は高田が上になっていたが、いったんヒクソンに体勢をかえられてマウントポジションを取られると、もはやどうしても逃げることができない。結局ヒクソンに、一瞬の隙をついてに腕ひしぎ十字固めを決められて、高田があっけなくギブアップ。1ラウンド9分30秒。高田はまったくいいところがなかった。

ヒクソンは、グラウンドポジションになったところで、何度かセコンドに残り時間を確認していたくらい余裕があったようだ。同じ相手に2度勝っても、ヒクソンのほうは金以外に得るものは大してない。高田としては、名誉を掛けてどうしても勝たなければならない試合だったが、やはり格が違ったよなあ。

「柔術は日本人によってブラジルにもたらされた。本当のサムライスピリットが、我々グレイシー柔術に引き継がれてるのだ」なんて試合後にヒクソンが言ってたが、まあ、そういうもんかもしれない。それにしても、ヒクソンのオッサンはもう39歳なんだそうだが、しかし元気だねえ。