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1998/07/27 アメリカの給料を見て日本の職を選ぶ。

アメリカでは、社内のコンピュータ化とリストラは、かなり日本より先行しているので、オフィスワーカーへの締め付けも厳しい。むこうにいる時でも、勤務時間中にゲームをやってるのを見つかったらクビだとか、結構ドラスティックな話を聞いた。ま、日系企業は、そこまで厳しくはやってないようだ。あまり厳しくやると、駐在員がまっさきにクビかもしれないしなあ。はは。

社内の電子メールにしても、私用目的に使うのを禁ずるのは合法で、社内ネットワークを流れている電子メールについては、会社が検閲しても構わない、なんて判例がアメリカでは出ているそうだ。実際、使用状況によっては解雇の理由にもなりうるらしい。まあ、解雇された奴と会社がモメた事例が多々ある中で、色々と事例が積みあがってきてるんだなあ。


日本の工場の生産性は世界一高いが、事務系ホワイトカラーの生産性はかなり低い。まあ、これが通説らしいが、その割には、日本では、事務系の仕事の生産性向上には、手がついてない会社が多いような気がする。

「Job Discription」がきっちりと整備されて、こなすべき責任の範囲がきちんと決まっており、それ以上の能力があればドンドン昇格したり、ステップアップで転職して行くのがアメリカの一般的な会社。それに対して、日本は新卒をドカンと採用して、社内のローテーションで人材を育てて行くから、専門家よりも、どうしても不定形な仕事を無難にあれこれこなすジェネラリストが多くなる傾向がある。まあ、これがドラスティックな改革の障害になっている事は間違い無い。


先日の日経に、日米の職種別給与比較が掲載されていたが、アメリカの待遇に比較してかなり低いのが、研究職や上級プログラマの給与。反対に、アメリカよりずっと高いのが事務系管理職の給与なんだそうだ。

これは、やはり、基本的には、アメリカの産業構造が、急速にハイテク分野にシフトしている事と、事務系ホワイトカラーのリストラが日本よりもずっと先行して進んでいる事をあらわしている。

アメリカで起った事は、必ず日本でも、遅かれ早かれ起る。これは私の実感としては確かな事だ。そうだとすると、今後、就職するなら、日米の職種別給与格差を見て、日本の給与が低い職種を「逆張り」して選ぶと、中長期的な将来は明るいかもしれない。もっとも、経済構造の違いなんかもあるから、決して保証できる訳ではないが。

自分が就職する時はそんな事なんて全然考えなかったけどなあ。まあ、現在の自分の職種を省みれば、今は非常にいいが、将来は暗いと言う事になるだろうか。う〜む。困ったもんだ。