MADE IN JAPAN! 過去ログ

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1997/06/04 アメリカでの、ナイフとフォークの持ち方はどうかというお話

えーっと、昨日の夜は飲みすぎたか二日酔い。空港に行くのが遅れてしまい、直接ゲートに行くと、バゲージ・チェックインのカウンタでないとアップグレイドはできないなんて言う。めんどくさいから、エコノミーのままでいいや。搭乗口で、チケットを回収するアメリカ人のオバチャンが、半券の名前で日本人と気づいたか、「オハヨゴザイマス」 なんて言う。やっぱり、Californiaだな。

ユナイテッドにしては珍しく(笑)、定刻前にシカゴ・オヘアに到着。駐車場に向かう地下通路では、何時行っても、街頭ミュージシャンと言うのか、誰かしらが、物悲しいサックスを吹いている。結構、前に置いた缶に、小銭を入れて行く人もいるからちょっとした稼ぎにはなるのかな。会社へ向かう北西行きの90号線は、なんだかえらく混雑している。余談だが、この90号線を反対にずっとずっと、シカゴを過ぎて走って行くと、最終的には、ボストンまで続いているらしい。ボストンでいつも走る90号線がこの道と同じとは知らなかった。

昨日は、シリコンバレーの事務所で、現在私が関わっているプロジェクトの、いわばテープカットがあった為西海岸に出張したのだが、駐車場にテントを張って、簡単なセレモニーを行い、その後社員全員で簡単な昼食会をした。その時、気づいた事だが、アジア系の社員と白人系の社員では、ナイフとフォークの使い方が違う。

基本的に、アメリカでは食物を口に運ぶ時、フォークを必ず右手に持ち変える。もちろん、切り始める時は、右手にナイフ、左手にフォークの標準スタイルだが、切りおわった肉などを口に運ぶ時はよく注意して観察していると、必ずナイフを皿の右側に置いて、フォークを右手に持ち替えて口に運ぶ。

一回一回、持ち替えていると大変な手間なのではないかと疑問に思うが、よく見ていると、やはり切りだめをしている場合もある(笑)。日本では、御法度とされているが、こちらでは、ちょくちょく見るなあ。まあ、切りだめと言ってもサラダならば、最初に大きな葉っぱやアスパラなどをザクザクと右手のナイフと左手のフォークで切り、あとは、フォークを右手に持ってゆっくり食べてゆく訳だ。魚なら最初からナイフが必要なく、右手にフォークを持ったままで、全部処理できる時もある。肉類の場合は、数切れずつ切ってはフォークを持ち替えて右手で食べる。

右手にフォークを持って、食物を口に運んでみると実感するけれども、どちらかと言うと、フォークの背を下に向けて、つまりスプーンのようにすくう動作で使うほうが合理的で、楽な事が分かる。したがって、日本人が時々やっているように左手のフォークの背に付け合わせとかを載せて口に運ぶ、曲芸のような技は見ることができない。

昨日、不思議だったのは、西海岸のオフィスには結構アジア出身の社員が多いのだが、彼らはまったく日本人と同様、ナイフとフォークを最初から最後まで、持ち替えずに食事する習慣だと言う事だ。今まで気づかなかった(笑)。台湾出身の中国人、香港出身の中国人、フィリピン人、皆、日本人と同様自分の国では、いわゆるヨーロッパ式のテーブルマナーを教わったらしい。香港は英国の影響だと思うがアメリカが進駐していたフィリピンにもアメリカ式フォークの使い方は伝わらなかったのかな。

日本人の駐在員は、どうやっているかと言うと、大部分は、日本式に、右手に常にナイフを持って左手のフォークで食べている。私も以前は、この方式でやっていたが、アメリカ流の右手フォーク式に切り替えてみると、これがすこぶる快適で病み付きになってしまった。考えてみれば、例えばパスタを食べる時はフォークは、誰でも右手。(だよね?)スプーンも右手。ナイフと一緒に使う時でも、口に運ぶのは、右手と決めてしまうと非常に合理的で、しかも右利きのひとであれば、常に利き腕で食べる事ができる訳だから非常に快適なマナーと言っていい。

ただ、問題は、このマナーのままで日本に帰った場合、何も知らないひとから、まあ、あの人マナーも知らないのね、バカなのね、と思われかねない事だ(笑)。また戻すのは面倒だなあ。ひょっとしたら、自国で教えられたとおり、ナイフやフォークをこちらで使っているアジア人も、同じようにアメリカ人に思われているのかも知れないのだが(笑)。会社なんかでは、皆、職場仲間だし大人だから目くじら立てたりはしないが、アメリカ人の家庭なんかに招待されて子どもがいると危ないかもしれないぞ(笑)。

「ママー、この人食べかた変だよ〜。左でフォーク持ってるよ〜。」<王様は裸だあ!ってやつですね。
「しーっ。見ちゃいけません。黙ってなさい!」

フォークの持ち方ひとつでも、なかなか、奥深い(笑)。