MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2006/09/30 "Deer in the Headlights"

ここ2〜3日で、気温は急に下がったものの、土曜日はちょっと持ち直し、日も差してきた。午後は久々にForest Preserveで軽いランニング。2マイル16分目処にスタートしたがちょっとブランクあったせいか、苦しくない程度に走るとやはり18分くらいかかる。やはり車ばかりの生活だと衰えるのが早いな(笑)。その後ペースを落とし、ジョギングで30分程度。久々に軽い汗をかいて気分爽快。

いったん車に戻ってカメラを持って、去り行く今年の緑を写真に収めようかと更に散策。トレイル・パスの横でガサゴソ物音がするので立ち止まったら、野生のまだ若い鹿が、いきなり人間と出くわしてびっくりしたか、立ちすくんでいる。

そういえば、英語で「立ちすくむ」というのは、"deer in the headlights(ヘッドライトに浮かび上がった鹿)"とも表現するらしい。臆病な動物だからビックリすると判断中止状態に陥って動けなくなってしまうのかね。このあたりでも、森を突っ切る道路で夜間に車道に出た鹿が、時折車にはねられるようだ。鹿飛び出し注意の交通標識もあるものなあ。

こちらも珍しかったから、鹿としばしお互いに顔を見合わせていたのだが、写真はその時撮ったもの。こちらが動かないと、向こうもずっとそのまま静止状態。およそ10数秒経っただろうか。私が1歩後ろに下がると、向こうは急に後ろにジャンプして、飛び去るように駆けていった。

妙な話だが、鹿というのはカンガルーと顔がよく似ている。カンガルーは後足で立つようになった鹿の親戚筋なのかもしれない。なんで有袋類になったかはよく分からないが。西オーストラリア、Perthでは、さんざん野生のカンガルーを見たが、臆病な挙動もよく似てるのであった。そういえば、カンガルーも、時折夜道で車にはねられると聞いた。オーストラリアでは、"kangaroo in the headlights"という慣用表現で通用するだろうか。

Forest Preserveには、まだ緑が一杯ではあるものの、木々の葉はすでに黄色く変わりかけている。冬にはすべての葉が落ち、丸裸の木々が一面に立ち並ぶ、まるで枯れた死の森。しかし春にはその木々から一斉にまた新芽が芽吹き、むせかえるような一面の緑が再生する。自然の摂理がみせつける、壮大な死と再生のドラマには、以前住んでた時も感嘆したものだった。