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2006/09/17 たかが紹興酒でエライ騒ぎに

ブラジル、サンパウロ出張記をまだ書き終えていないのだが、先週の日曜から今度は西海岸に出張。SNA行きのフライトは少々遅れたが、一応無事に到着。そこからSan Diego、メキシコ国境を越えてTijuanaに入り、今度はSan Joseに飛行機で移動。そこからはレンタカーでまた移動。お客連れて荷物が多いのでFull Size Carを予約したのに、AVISのカウンタではもう全て出払って車がないとかなんとかひと悶着。「12人乗りのバンにするか?」とか聞きやがるのだが、そんなもん誰が乗るかっちゅーの。ま、そんなアメリカ出張にはつきもののドタバタもなんとかやり過ごし、なんとか金曜で仕事終了。夜は打ち上げの宴会を会社近くのチャイニーズ・レストランで。

最初からワイングラスがセットされ、モダン・アメリカンな綺麗な内装の店。最初はビールで乾杯したが、東京からの出張者は紹興酒を燗にして飲むという。一応ホスト側なのでウェイターに注文すると、これがサッパリ通じないんですな。普通我々が行くところでは、「老酒(ラオチュウ)」とか「シャオシンチュウ」と頼むと一発で通じて、氷砂糖や梅干の干したのなんかも自動的に持ってくる訳であるが、なぜかここではダメだ。

ウェイターにバーのほうまで案内され、現物の瓶を見て確認してくれとか、他からも加勢でチーフが質問にやってきたり、たかが紹興酒でエライ騒ぎに(笑)。サーブするのは中国系だが、ワインリストが揃ったアメリカンテイスト中華なので、やはり通じないのだろうか。見せられたのは「五加皮酒」とかいうものだが、これは違うんだよなあ。すると今度は、別のチーフが、調理場から小さなグラスに入った液体を持ってきて、「これは我々が調理に使う酒だが、飲むのは決してお勧めしない」と言う。色も香りも確かに紹興酒のたぐい。ただなんだか饐えた風味がひどく、確かに飲めるようなシロモノではない。あきらめて、いくつかテイスティングさせてくれたワインの中から、CaliforniaのMerlotを。

中国人は紹興酒飲まないという話は、以前読んだ、「田中康夫が訊く どう食べるか、どう楽しむか」にも書かれていた。中国飯店だかのウェイターがフランスにいた時、日本人の友人をパリの中華に案内したら紹興酒が飲みたいと言う。店に聞くと調理場から料理用に使う脂で汚れた瓶を出してきたのだが、件の日本人はそれを暖めて飲んでご満悦。中国人は大変驚いたというのだが、まさかアメリカでも自分が同じような経験するとはねえ。

Moutain Viewの「湖南又一村」でも、シカゴは会社近くの「Yu's」でも、日本人と見るや、向こうのほうから温めた老酒を持って来る。しかし、これはあくまで日本人客の多い店が知ってるだけの例外で、我々は世界中で中国人がやらない恥ずかしいことをチャイニーズ・レストランで堂々とやってるのだろうか。紹興酒を暖めたり、氷砂糖を入れるのは邪道であると確かに聞いたことがあるが、「老酒」やら「紹興酒」が通じないというのは初めての経験。まあ、ベイエリアといっても内陸東側で、日本人少ない場所だからなあ。

土曜日はSan Joseから一路帰るのみ。朝、ホテルの部屋で荷造りしていると携帯が鳴る。出てみるとユナイテッド航空からで、予約したフライトがキャンセルになったとの連絡。電話でわざわざ連絡してくるのはなかなか感心だが、やはり脱力。San JoseからのUnitedは便数が少ない。いくつかの選択肢を検討して、結局、Denverでワンストップするフライトに変更。乗り継ぎで初めて降り立ったデンバー空港は、回りに何もなく、実にだだっ広い場所。空港内のRed Carpet Clubまで実にだだっ広くできている。バーで赤ワインを一杯やって一休み。考えてみると、4時間ずっと飛行機に乗るよりも、2時間で一度降りて一休みしたほうが疲れが少ないかもしれないな。もっとも1時間半以上時間を無駄にしてしまうわけだが。

本日はのんびり起床。1週間ホテル暮らしで外食続き、連日お酒を飲んでおり、運動もしてなかったのだが、今朝体重を量ると出発前より1キロ減っている。移動の都合でランチをスキップしたりもしたし、結構エネルギーも消耗したのかね。