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2006/08/21 ツタンカーメン展

風は、いつの間にかすっかり秋。車でDowntownまで出て、King Tut展なるものを見学。事前にネットでチケット手配したので、Will Callでチケット引き換え。入場時間が指定されているのだが、結構人気があるようでだいぶ並んで時間を待つことに。

ツタンカーメンの有名なマスクやミイラが展示されてるかと思ったら、そんな大物は無し。本物はカイロにあるのだろうか。ま、確かに、ロゼッタストーンやハムラビ法典のような人類の至宝は門外不出で、軽々しく国外展示なんかしないよなあ。事前に何も調べなかったので、少々過大な期待をしていたかもしれない。

しかし、装飾品などの小物が中心ではあるが、実際のツタンカーメン墳墓から出た埋葬品は興味深い。3000年以上も昔によくこんな精巧な美術品を作ったもんだと感嘆することしきり。

また、ツタンカーメンの父にあたるアクエンアテンの彫像などもあり、この異形の王の太陽信仰を描く石版レリーフも印象的。ジークムント・フロイトはその晩年の著作、「モーセと一神教」において、アクエンアテンの唯一神アテンへの信仰が、ユダヤ一神教に引き継がれており、テル・エル・アマルナへの遷都が、旧約聖書モーセの出エジプト記に投影されているのだと述べている。

フロイトは確固たる根拠を提示しているわけではなく、この説は、ユダヤ人であった彼の見た幻視と言うしかないのだが、もしも事実なら、人類史・宗教史を大幅に塗り替える壮大なドラマではある。もっともその真相はすでに歴史の彼方に失われてしまい、おそらくこれからも明らかになることはないかもしれないが。

近年行われたMRIによるツタンカーメン遺骸の調査CGIも会場で流されていた。昔行われたX線の調査では、頭部への打撃が認められるという説があり、若くして亡くなったツタンカーメンの暗殺説の根拠とする本も読んだが、MRIによる調査では頭部への顕著な外傷は見つからなかったのだそうである。膝には、落馬か何かの怪我の痕跡があったとか。



日曜は、日本からの出張者を出迎えにインターナショナルのターミナルまで。昔ここで、同じように日本からの出張者を待ってた時、プロレスラーのブッチャーが出てきたよなあ、などと妙な事を思い出した。あれは日本に出稼ぎに行った帰りだったのかね。