MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2006/06/27 A Place for Rainy Days

このところ土曜日はずっとゴルフ。日本と違い、ゴルフ終わって帰宅してもまだ昼の1時か2時。それはそれで結構なのだが、それからランニングする気になるかというと、午後の気温は高いしそんな気にならない。ゴルフ場では大概カートに乗るから、ゴルフやるほうが運動量が少なくなるという妙な具合なのであった。

 日曜は、朝から時折Thunder Showerが続く雨模様。これまたランニングする気にならない。さて、どうするか。気分を変えて、車でフラリとdowntownまで。近くの地下駐車場に車を入れ、Art Instituteの中をのんびりと歩く。

前回見逃した、Nighthawksを発見。アメリカ人の画家、Edward Hopperによる1942年の作品だから、印象派絵画などヨーロッパ物が並ぶメインの展示室とはやや離れたところにある。目的を持って来ないと、やはりここまでたどり着くのは結構時間がかかるかも。

大都会の夜。終夜営業のダイナーでカウンタに座った人物達は、お互いに会話もなくそれぞれの思索にふけっている。利便性や分業と引き換えに失われた他者への関心。豊かさと賑やかさの中の人知れない孤独。無機質な大都市で生きるということ。Life in the city. 現代に成立した都市文明の実相を見事に断片として切り取っている。そして、こんな風に額縁つきで写真撮るとまた明らかなのだが、絵を見る我々もまた、孤独に夜の建物の中にいて、その窓からこの景色を眺めているような気がするのだった。

ちょっと離れたところで観察していると、アメリカ人達は、ヨーロッパ印象派の絵画よりも長い時間をこの絵の前で過ごすように思える。「Paris Street; Rainy Day」や「A Sunday on La Grande Jatte」などよりも、ある意味この絵のほうが、アメリカ人の心にずっと近いところで触れるのだ。

"Yea, I know this.." と呟いた後、無言でこの絵に見入る観客達の目には、彼らの慣れ親しんだアメリカ文明の様々な心象風景が去来しているかのようだ。

どちらかというとマイナーなエリアだが、アメリカ絵画の展示には、他にも結構興味深いものがある。Ivan Albrightの描いた Picture of Dorian Grayは、1944年、オスカー・ワイルドの同名小説映画化に際して描かれたらしいが、これはもう、スプラッター・ホラーだよ。妙に呆れて、実に長いこと眺めていた。