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2006/04/19 能力のないものがやるシステム / 1通のメールから

借りた部屋には入居したものの、家具も何も揃っていない。Condominiumのオーナーが残置していったaerobedなる優れものがあって、アウトレットに接続すると電動ポンプでエアマットが膨らんでベッドになって、一応寝ることはできる。日本からの船便は未着。帰国した前任者から譲り受けた家具も、船便と一緒に搬入する予定。落ち着くにはもうしばらくかかるだろうか。

SSNは前の赴任時に取得していたので、銀行口座も開設したし、クレジットカードもアプライした。部屋も決まって電気やガス、電話、ケーブルTVの手配も完了。あとは部屋に荷物が届き、運転免許取ってAAAに加入すれば、ま、だいたいこちらで仕事してゆく準備は整ったということになるだろうか。2回目の赴任だけあって、割と順調に進んだような。

各種手続きを行う上で、アメリカの事務処理システムが「ある意味」進んでると思うのは、単純事務は「能力が無いものがやる」という前提で、事前にフロント・エンドのシステムを賢いのが設計している点。窓口や電話の向こうで、大丈夫かいな、こいつは、というようなのが応対しても、端末をカチャカチャやると、何故か大抵の場合は手続きがちゃんと終わるようになっている。もっとも終わらないこともあって、例外事項が発生すると、分からない、知らない、できない、ということになるのも懐かしいアメリカ風味。

例えば、銀行リテール部門のテラーの熟練度を比べるなら、日本の銀行窓口で働く従業員の足元にも及ぶまい。しかし、邦銀の窓口サービスも、コストをかけ過ぎて無駄といえば無駄だ。単純業務は未熟練の安い人材でカバーし、エラーはシステムのチェックでなるたけ防ぐという割り切りにおいては、彼我の差はまだまだ大きいよう感じるのは前の駐在の時と同じ。

ま、日本でも昨今は、終身雇用が崩れ、雇用も流動化し、フリーターや外国人労働者が増え、新卒をOJTで鍛え上げるという労働力の均質性はだんだんと崩れてきている。事務処理系システムのヒュマン・インターフェイスやらサービスの質も、根本的に見直しを迫られるのではないだろうか。



金曜の夜は「笹田」に行くか「しみづ」に寄るか迷ってる夢を見た。やはり見るもんだな。はは。

そんなタイミングで、「しみづ」でよくお会いしていたご夫妻の奥様から、先日、「新ばし 笹田」を訪問されたとのメールを頂く。その夜の献立もメールで教えていただいた。アメリカにいながらにして知る「笹田」の献立。ネットのおかげで世界も狭くなった。せっかくなので転載しておこう。
本日のお品書き 1 にゅう麺 2 ほたるいか沖漬け 3 菜の花お揚げおひたし 4 鯛白子焼き物(ふっくら とろとろ)5 お造り 鯛 太刀魚(皮目を炙ったもの) 雲丹 6 あゆ稚魚の焼き物 木の芽酢で(頭からパクリと)  7 椀物 あいなめ たけのこ ふきのとう 8 おこぜ しし唐 唐揚(熱々のカリカリ)9 鯛茶漬け(なす きゅうり かぶの漬物を添えて) 10 白玉冷ぜんざい
仕事熱心な笹田氏が、こちらの具合を見計らいながら出してくる献立を、のんびりと飲みつつ味わう至福。最後の訪問からまだ1ヶ月も経っていないのに、なぜかずいぶん懐かしい昔のような気がするのはなぜだろうか。以前、このページを読んで、アメリカから予約を入れて「笹田」を訪問した人がおられたと聞いた。私も一時帰国する際にはアメリカから予約入れなくてはいかんなあ。そうだ、「しみづ」も、「つかさ」も「與兵衛」も。そうだ、祇園にも初訪問しなくては。いやいや他にもたくさんある。帰国できるような休みはいつ取れるだろうか。1通のメールを読みながら、そんな気の早い想いが様々に巡るのだった。