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2005/04/23 「教皇」と「法王」、「pope」と「pontiff」。

いくつかの日記で紹介されていたカトリック中央協議会のページを読んで、「法王」と「教皇」の用語混在についての現状が分かった。カトリックでは「教皇」を使うが、メディアは慣例的に「法王」を使用しているようだ。政府に登録したバチカン大使館の日本語名が変更できないというのは、お役所仕事であるからしてまあ理解可能。しかし、各種メディアについては、変更してくれとカトリック教会が頼んでいるのなら「教皇」に統一して不都合ないと思うが、何か特段の内部基準が存在するのだろうか。昔「トルコ風呂」だってトルコ人から抗議受けて一斉に呼び方変えたよなあ。この点がやや不可解。

英語でバチカン関係のニュースを読むと、教皇を表す言葉として「pope」と「pontiff」が混在して使われている。「pope」はそもそもギリシャ語の「パパ」が語源と辞書にある。「pontiff」については説明なかったが、フランス語のような語感だな。語源が違うのかもしれない。この単語を覚えたのは、ルー・リードの「Good Evening Mr.Waldheim」という歌。ワルトハイムが国連事務総長だったのは1972〜1981年だからもうずいぶん昔の歌。しかし、ヨハネ・パウロ2世は1978年にローマ教皇となっているので、この歌に歌われている「pontiff」というのは彼のことである。


そういえば、「papacy(ペイパシ)」も英語のニュースでよく出てきたが、教皇の在位期間とか教皇の職のこと。「presidency」などの連想から意味は推測可能だが、正確な意味は今回初めて辞書を引いた。海外で大ニュースがあると英語のボキャブラリーが増えるのであった。もっとも、「pope」と「pontiff」の使い分けについては分からない。名前と一緒に使う時は「pope」で、抽象的に職位を表す時に「pontiff」が使われるような印象を受けたが、日本語の「てにをは」でも複雑なニュアンスが外国人には難しい。英語圏以外の外国人には、こういうwordingのニュアンスもイマイチ分からんのだよなあ。