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2004/12/29 仕事納め / Perth覚書 

昨日で仕事納め。本日は一念発起して、朝からサッシ窓の拭き掃除をやろうと思ってたのだが、起床してみると天気悪く雪までちらつく寒い朝。こんな日に窓掃除する酔狂な奴なんていないわなあ、ということであっさり断念。本日はグータラすることに決定。

オーストラリアでの休暇記録を書いてなかった。備忘のために思い出したことだけでも覚書風に随時書きとめておこう。

パース住宅事情

知り合いのオーストラリア人夫妻とイタリアン・レストランで会食中、夫妻の息子が一軒家を買ったという話になった。去年こちらに来た時にちょうど大学を卒業して就職したばかりでまだ独身。ずいぶん若くして家を買ったんだなあ。オーストラリアでの平均住宅購入年齢について聞くと、パース生まれの父親の言うことには、「そうねえ、ちょっと早いかな。私が最初の家を買ったのは25歳か26歳だったから」と言うのでびっくり。住宅の手入れをきちんとしていれば、必ず高く売れる。所得が上がるにつれてだんだんと大きな家に買い換えて行くのが普通だとか。

まあ、日本でも昔はそうだったのだが、バブル経済崩壊してからはそういうスパイラルは無くなったのだねと説明すると、「それは大変だなあ」と同情を買う。「オーストラリアのモーゲージは、返済できなくなれば家を手放せばそれで借金も消えておしまいだよね」と聞くと「その通り」とのこと。「日本では借金が返済できなくなって住宅を売却しても、それで借金を完済できなければ金融機関は全額返せと追いかけてくるよ」と説明すると、これまた同情を買う。日本は、担保価値下落の責任を貸付プロの銀行でなくアマの個人債務者が負う金融機関天国なのだ。GDPでは日本がずっと上でも、どちらの国が豊かか、実に複雑な心境。

「マイライフ」読了

「マイライフ クリントンの回想」。上下2巻の重たい本なのでAmazonで購入したが、読みあぐねていたのでEMS便でオーストラリアに発送して、向こうで読了。

貧しいが決して貧困に負けなかった母親。父親との死別、義父の飲酒と暴力。奨学金を得てのオクスフォード留学。アーカンソー州知事への就任と大統領への道。幼少から政治の世界に入り大統領退任までを網羅した回想録。実に細かい想い出まで丹念に綴られている。アメリカ人らしい明るいユーモアがあちこちに感じられるのも読みやすい点。

女癖は悪く、在職中にスキャンダルを引き起こしたが、クリントン個人は最後まで民衆の人気を失わなかった。人の気をそらさないたくみな語り口、誤りを率直に認める態度、公民権運動、社会保険政策などに見られる貧者弱者への共感。この本で随所に感じられるのは、クリントンが人気を保った理由、その個人的魅力である。

昨今の共和党の政策を「アメリカ南部白人の心の暗部」と語るくだりも興味深い。自らも南部生まれの貧しい白人だったが、刻苦勉励して学問を続けるうちに公民権運動への共感を覚え、ケネディへの憧憬から民主党員となり、州司法長官、州知事、大統領と積み上げた政治遍歴。金持ちのパパのコネで徴兵逃れをし、大学もコネで入学とささやかれるブッシュが共和党であることとはまったく対照的な人生。

本格的に政治を研究する人には、やや軽い内容で物足りないかもしれないが、ホワイト・ウォーター・スキャンダルについての執拗な共和党の攻撃ぶり、アーカンソー知事時代のドブ板選挙活動の模様など、どれもアメリカ政治のある種の内幕を描いており、なかなか面白かった。ブッシュはどう転んでもあと4年で終り。次の大統領選挙では、ヒラリー・クリントン大統領が誕生するだろうか。