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2004/11/17 パウエル国務長官辞任。

パウエル国務長官が辞任。ブッシュ政権の中では穏健派。ラムズフェルド国防長官のように軍隊経験が無い者が戦争推進:強硬派で、実際に戦場を経験した軍人出身パウエルのほうが外交協調路線というのも興味深いことだったが。キューブリックの「Dr. Strangelove」で、ジョージ.C.スコットが演じたような、血に飢えた戦争好きの軍人というのは意外に現実の世界にはいないのだよな。

そういえば、パウエルの盟友、国務副長官のアーミテージも同じく辞任。この人は海軍出身だったか。共同通信は、「日本政府としては米政府内最大のパイプを失ったことになる」と伝えている。ま、確かにアーミテージは日本政府に圧力をかけにたびたび来日した。

しかし、アメリカ本国での辞任報道を英語のニュースでチェックすると、それほど大きな扱いではない。アーミテージの紹介にしても、淡々と、パウエルの腹心であったこと、そして、インドとパキスタンの緊張緩和への努力について述べた記事があるくらい。特段、「日本とのパイプ役」、「日本通」なんぞという表現は無いのであった。

ヨーロッパはアメリカにとって重要だから、ブッシュもブレアに会いに行く。中東にはパウエルを派遣する。しかし、どちらも日本には来ない。アジア関係は、まあ、アーミテージにでもやらせとけばいい。それがブッシュ政権におけるアジア外交のプレゼンスだったのだよなあ。国務省No.2のアーミテージ以外に太いパイプが無いのだとしたら、日本の「対米忠犬ポチ外交」も実にオソマツな気がする。