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2004/11/04 あっけなくブッシュ再選決定。これが本物のディープ・アメリカ。

昨日夜の段階では、4年前と同じデッドロックかと思ったアメリカ大統領選。今朝起きてニュースをチェックしてみると、ケリーが敗北宣言して、ブッシュの再選がほぼ決定していた。やはり、2回連続でこれ以上モメていては国としての威信も問われるだろう。敗北を認めたケリーもいさぎよかった。

それにしても、今回の米大統領選挙は、日本のメディアも特番組んでずいぶん報道していた。速報の更新度合もCNNと遜色無し。4年前はそんなことなかった記憶があるのだが。しかしブッシュを止めるなら、本当は4年前に止めておかなくてはいけなかったんだよなあ。

Popular voteでは、前回ゴアがブッシュを50万票ばかり上回ったのに対し、今回のケリーは逆に350万票以上もブッシュに負けている。勝敗のカギとなった焦点オハイオ州は、前回ゴアが10数万票の差で敗れた州だが、やはり今回もほとんど差が縮まっていない。暫定票を数えても逆転はまず不可能。総合的に勘案するとケリーが敗北を認めたのは残念ながら順当であった。

ま、ビンラディンの余計な応援(?)の効果も多少はあったと思うが、ケリーではやはりダメだったんだなあ。最初からエドワーズだったらどうだったろうか。今にして言っても詮無いことなのだが。

ボブ・ウッドワードの「攻撃計画」を読むと、ブッシュは911事件の直後からイラク攻撃の計画作成に着手していた。大量破壊兵器も無くテロとの関係も立証できなかったイラクへの攻撃計画。今回も、またすぐに次の戦争計画作成を統合参謀本部に命ずるのではないだろうか。今度の侵攻先はイラン? それは神の命ずるがままに。

民主党と共和党と、どちらが勝ったかの色分け地図が面白い。4年前とアメリカはほとんど変わっていない。Boston、New York、Chicago、Seatle、San Fransisco、Los Angeles。日本人でもお馴染みの大都会を擁する州はたいていケリーが勝利。しかし、ロクに新聞も読まないトラクター乗った白人のオッサン達が、ブッシュ再選に何の疑いも持っていない州が、アメリカ大陸の南や真ん中にはゴッソリと存在するのだ。人相で言うと、ロッド・スタイガーやジーン・ハックマンのようなオッサンがゴロゴロしている世界。外国人には開かれていない、知ってるようでアメリカ人以外は誰も知らない本当の深い田舎、ディープ・アメリカ。彼我の間には、実に深くて暗い大きな川が存在している。