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2004/08/26 同じ忠犬にしてこの違い。

昨日の続きで、Moorelies.com なんかを見ていると反ムーアの激論がなかなか面白い。日本のTVでも、例の「ブッシュの7分間」のビデオは音声が消されているためにブッシュが呆けて見えるのだと解説した番組があったらしい。音声が消えただけで呆然として見えるものかについてはやや疑問を感じるが、かぶさったナレーションの効果は確かにあるだろう。

ムーア批判にもうなずけるところは多いが、結局のところ、大量破壊兵器など存在しなかったのに、国を戦争に巻き込んだ大統領をまだ信じつづけるのかどうかの問題に帰着するのではないか。開戦の経緯については、ボブ・ウッドワードなどの著作でその真実が明かになってきている。

まあ、しかし、日本に住む異邦人の我々が、よその国の大統領の資質を扱ったドキュメンタリーをあれこれ論評しても、None of our business であることは確かかもしれない。小泉首相はブッシュ大統領に忠誠を誓ってか、「『華氏911』は偏向しているので見ない」と語ったとか。忠犬ぶりもここまでくれば偉いもの。

一方では、イギリスのブレア首相はブッシュ大統領からのイラク戦争協力に対しての勲章授与の申し出を断り続けており、大統領選前に民主党を刺激したくないからの行動ではと囁かれている。ブッシュが再選されると決まった訳ではない。民主党が政権を取っても両国の関係は続けて行かなければならない。同じ「忠犬」にしてこの違い。日本の首相よりイギリス首相のほうがやはり賢明という気がするなあ。

ところで、なんでブッシュは小泉には勲章くれないのか。一所懸命尻尾振っても日本の首相には褒美はなし。これもまた興味深い話である。