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2003/11/25 うな丼出した後で平気な顔して肝焼きを持って来ないように。

昨日の午後、富士写真フィルム・サポートセンタから電話。FinePix6800Zの修理代金が8000円ちょっととのこと。すでに保証期間外とはいえ、結構かかるもんだ。しかし新品買うよりはマシなのでそのまま修理進行をお願いする。火曜には返送するとのことだが、なかなか素早い。

昨日の夜は、築地の「宮川本廛」でウナギ。メニューを見てると、天然ウナギが入荷してるとのこと。出来上がりには1時間程度かかるというが、珍しいので頼んでみた。

待ち時間が長いので、白鷹常温とツマミを何品か注文。飲みながら待つが、肝焼きがなかなか到着しない。なんとなく怪しいと思ってたが、オバちゃんを問い正すと、案の定注文を忘れていたというアクシデントあり。古株のオバちゃんがホール係にたくさん棲息する飲食店に共通する、ガサツなサービスぶり。

「あらま、いまから急いでやります」と言うので、「うな丼出した後で平気な顔して肝焼きを持って来ないように。 肝焼きが先に出ることを調理場に確認してから注文通すように。 もし間に合わないのならもうキャンセルする」とハッキリ念を押してから再注文。口うるさいようであるが、ここまで言わないとこの店のオバちゃんには多分真意が通じない。ついでにお酒をもう1本。

お重でなくあえて丼で頼んだが、瀬戸物の蓋を開けると実に立派なウナギ。白焼き風に幾分かタレの色が薄く見えるのは、天然ウナギだからか、あるいはそういう仕事なのか。産地は、鹿児島の肝属川とのこと。後で地図を見ると、大隅半島を流れて志布志湾に流入する河川。志布志湾は一度行ったことがあるが、実によいところだったな。

味のほうであるが、前回ここで食した「中入れ丼」の柔らかく脂の乗りきったウナギに比べ、やや「枯れた」感じがする。肉質はしっかりしており、脂はやや薄い。もちろん、普通のウナギよりもずっと美味い。しかし、前回の丼と比べて、天然だから素晴らしいという点は特段見当たらないような。香りが特によいという感じもないのだが。

タイ、ヒラメ、シマアジなど、白身の魚の養殖物の刺身を口にすると、脂の乗りがくどく、養殖匂としつこい甘さを感じる。しかし、ウナギの場合、そもそもあまりにも天然が少なくて口に入る機会が無い。蒸して脂を落とし、濃いタレを何度もつけて焼くという仕事では、養殖も天然もあまり変わらないような。

というより、養殖のほうがいかにもウナギという味に感じるのは、そもそも養殖しか食べたことがない悲しさか。ウナギの良し悪しを判別するには、私自身の経験が足りないんだな、きっと。価値が分からないというのは悲しいことだ。ウナギについてはまだ語るべき実力がないことが分かって実に勉強になった。ははは。