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2001/01/17 経済学の専門家でも大損 


仕事のほうは平穏無事。昼休みに週刊朝日を読んでると、東京六大学のとある教授が商品先物取り引きで大損したという記事が出ていた。

商品先物取引というのは、デリバティブの一種であって、現物の生産者や販売業者、あるいはその現物を必要とする需要家が、商品価格の変動をヘッジするには一定の範囲内で有効な手段だ。しかし、限月が来て、金やパラジウムやガソリンを引き取り要求されても困るだけのシロウトがやるには、どうにも危険すぎるspeculationである。

この教授は、「高校の同窓生名簿からあなたが抽選で選ばれたので必ず儲けさせます」との業者の甘言に乗って、「信用しますからおまかせします」と一任したら、勝手にあれこれ取引きやられて食い物にされ、アッという間に1000万円近い損失を食らった。

それにしても、この教授の専門が近代経済学だったというのが笑える。経済学やってて、その程度の常識もなかったのだろうか。どうにも不思議な話だ。まあ、「ナニワ金融道」くらい読んでおくべきであったねえ。

損失の返還を求めて訴訟を起こしてるらしいが、豊田商事に騙された何も知らないお年寄りとは違うのだから、あんまり同情する気になれない。実地に経済の勉強ができてよかったと割り切って、今後の研究に生かしてもらうしかないだろうなあ。ははは。

もっとも、商品先物でシロウトが大損する問題が絶えないのは、仲介業者に、実にモラルの低いロクデナシばかり集めた会社が多いということにも大きな原因があるだろう。上場してる会社もあるそうだが、なんでそんな会社を上場させるのか、まったく理解に苦しむことである。