MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2000/12/23 「PRIDE12」を見た

年明けの引越しの段取りも、年末の旅行の段取りも、年賀状も、いよいよ押し迫ってきたが、どうにも力が入らない。昨日の夜こそは年賀状を書こうと思ってたのだが、SkyPerfecTVで、PRIDE.12を見てたら、やはりお約束の観戦記を書きたくなった。こんなことばかりしてるから、やるべきことが後ろ倒しになるのだよなあ。ま、しかし、昨日書いたのを下に掲載しておこう。

<第1試合> アレクサンダー大塚 VS ガイ・メッツアー

負けないが膠着してつまらない試合が多いメッツアーは、前回登場のPRIDE10でシウバと壮絶な打撃戦。スリープノックダウンを食らい玉砕したものの、逆に外野の評価は上がった。今回も、開始早々にアレク大塚のアゴに強烈なストレートを叩きこみ、アレクがダウンしたところに馬乗りになりパンチをボコボコに叩きこむ。レフェリーが割って入って、あっさりメッツアーのTKO勝ち。もともとはキックボクサーだけあって、あっけにとられるほど早い決着。

<第2試合> ジョイユ・デ・オリベイラ VS カルロス・ニュートン

オリベイラは、前回出場のPRIDE花道で演出用の火炎マシーンが暴発発火。全身大ヤケドを負って入院してたのだそうだ。あんまり記憶に無いが気の毒に。しかし訴訟沙汰にもせずにまた登場してくるのだから、PRIDEというのも、外国選手にはずいぶんとオイシイ商売であるに違いない。試合はどちらもスピードのあるテクニシャン。グラウンドでの休みない主導権争いには迫力あり。しかし、体格、経験ともニュートンがちょっと上か。判定でカルロス・ニュートンの勝ち。

<第3試合> リコ・ロドリゲス VS ジョン・マ−シュ

ジョン・マーシュは、PRIDE初参戦。ロドリゲスはPRIDEで2勝してるのだが、うち1勝はジャイアント落合からだから、あんまり参考にはならないわなあ。どちらも鍛え上げた身体で、グラウンドでの攻防も迫力あり。常に先手を取って攻めつづけたロドリゲスが優勢で判定勝ち。

<第4試合> 小路晃 VS ヒカルド・アルメイダ

小路は、最近2試合連続で珍しくスッキリKO勝利。地味な善戦マンの汚名を返上して人気も上昇か。試合後のマイク・パフォーマンスだけはいただけないが。初参戦のアルメイダはグラウンドでのポジション取りの基本に忠実ではあるが、ブラジル柔術系としては、イマイチ決め手になる攻撃に欠ける。しかし、2Rに入ってアルメイダの的確なパンチが何発も炸裂。小路は鼻から出血してスタミナを消耗。虫垂炎も起して薬で散らしていたのだそうだが、いいところなく、結局、常に優勢を保ったアルメイダが判定勝ち。

<第5試合> エンセン井上 VS ヒース・ヒーリング

エンセン井上も33歳。人気はあるが、「頭を使わない玉砕ファイト」ばかりを繰り返していては、今後が厳しい。ヒーリングは前回のPRIDEでは、巨漢を圧倒して倒す狂暴なファイトを見せた若手実力派。試合早々は激しい殴り合いの応酬だったが、グラウンドに持ちこんだヒーリングがエンセンの腕をアームロックで固める。ヘタすると腕が折れるかと思ったが、タップせずに耐えきって逃れたのは、エンセンも根性があった。

しかしその後のグラウンドでも、主導権はヒーリング。横四方固めから、ヒザ蹴りをエンセンの頭へ、そして胴に叩き込みだしたところでレフェリーが試合をストップ。ちょっとストップが早いような気もしたが、流れからするとおそらくエンセンに勝機は無かった。試合後にエンセンはリング上で引退表明。年齢を考えても、確かにそろそろ潮時かもしれない。

<第6試合> バンダレイ・シウバ VS ダン・ヘンダーソン

ダン・ヘンダーソンは元リングスKOKトーナメント王者にしてレスリングでオリンピック連続出場の実力者。打撃が得意な爬虫類最強の男、バンダレイ・シウバとは興味深い組み合わせ。シウバは試合最初から恐ろしい形相で、エラク入れこんでいる。1R最初はシウバの打撃がヒットしてペースを掴んだが、膠着してブレイクの跡はヘンダーソンの打撃が炸裂。シウバが流血するわ、反則技で3分休憩が入るわ、なかなか荒れた展開。1R終了間際にはシウバがフルマウントの状態からパンチを繰り出し、立ちあがってヘンダーソンの顔に踏みつけ攻撃敢行など狂暴さを見せつける。ヘンダーソンはレスリング出身の割には2Rになってもグラウンドで常に下になり苦しい展開。結局、シウバの勝利への執念が勝って、ヘンダーソンは判定負け。傷と流血で左目はまったくふさがっていたが、最後まで攻めつづけたシウバの鬼気迫るガッツは凄かった。

<第7試合> 藤田和之 VS ギルバート・アイブル

ネアンデルタール藤田は、打撃へのブロックが甘く、PRIDEの試合見てると、相手にいいようにボコボコに打たれる場合が多い。人間離れした体力で逆転するが、そんな試合ばかり続けていると後遺症が残ったりしないか心配である。特に今回のアイブルは強力な打撃系。しかし、藤田は打撃に付合わず、1R開始早々にどすこいタックルでグラウンドへ。アームロックが決まりかけたが、これは失敗。2Rもタックルから終始グラウンドでの展開。藤田もあんまり攻める手段は無かったが、アイブルもグラウンドでは得意の打撃が使えない。常に上になって優勢だった藤田の判定勝ち。

<第8試合> イゴール・ボブチャンチン VS マーク・ケアー

前回の対決では、ボブチャンチンのヒザ蹴りでケアーが失神したが、うつぶせ状態でのヒザ蹴りで無効試合。この試合でケアーの最強伝説が崩れた形になったから、ある意味遺恨の再戦。ケアーはパンチを食わずテイクダウンまでは行くが、ボブチャンチンもガードポジションでそれ以上の攻撃を防いで膠着状態。どちらも高田延彦が相手の時はあっさり勝ってるのだから、やはり両者の実力が拮抗していたと言うしかない。2R終わったところでドロー延長。

しかしケアーはおなじみのガス欠を起し、すでに戦意は喪失気味。延長早々、タックルに来るケアーにボブチャンチンがいいカウンターを浴びせる。すかさずグラウンドでバックに回り、執拗にパンチを繰り出すが、ちょうど藤田にやられた時のようにケアーはなすすべもない。しかしようやく体勢を入れ替え、最後の2分はケアーがグラウンドで上になったが、すでに攻撃する余力は無し。ボブチャンチンのハングリーさが目だった判定勝ち。

<第9試合> 桜庭和志 VS ハイアン・グレイシー

ハイアンはPRIDE10での狂犬のようなファイトしか見たことがないが、なかなか期待できる一戦。しかし、本日になって発表があり、ハイアンは練習中に右腕を大怪我しており、今回は、10分間1Rのみの特別ルールという発表。なんだかがっかりだな。試合のほうは、やはりハイアンの怪我がひどく、ほとんど試合できる状態ではなかったのではないだろうか。なんとかKOを避けようとする根性だけで桜庭に食いついて頑張ったという印象。判定では当然ながら桜庭が勝ったが、怪我人相手に勝ってもなあ。

ということでPRIDE観戦記は終わり。今朝はちょっと早起きして年賀状作成に入ろうとしたら、プリンタの黒インク切れですがな。久々に使うから、どうもそんなこっちゃないかなと思ってたのだが。カートリッジ買いに行くより、いっそ手で書いたほうが早いだろうか。う〜む。