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2000/06/12 さよなら スティーヴ! 

昨日の夜はネットでサンフランシスコ・49ersの名クォーターバック、スティーヴ・ヤング引退のニュースを色々と収集して過ごす。15年のキャリアで7回のプロボウル出場、2回のリーグMVPと6つのパス・タイトル、そしてスーパーボウルの優勝。現役を通じての98.6%のパス・レシオはNFL史上最高。そんなスーパースターも、幾多の輝かしい記録を残してNFLを去ってゆくのである。

伝説のジョー・モンタナの後を継いで、ベイエリアに彼自身の新しい伝説を作り上げた、49ersの歴史に残る素晴らしい左腕QBであっても、永遠に現役でプレイすることはできない。本当に残念だが、それがプロスポーツの厳しい現実だ。ヤングにこれ以上証明すべきものはNFLには残っていない。本人の健康のことを考えても、今期での引退が正解だ。さよなら スティーヴ! 感謝をこめて。

私のアメリカ駐在は、ちょうどスティーヴ・ヤングがサンフランシスコで台頭してくる時期に重なっている。今でも思い出すのは、ヤングを擁してスーパーボウルを制覇した1995年のシーズン。事実上のスーパーボウルと言われたカンファレンス・チャンピオンシップ、49ers対カウボーイズ戦のサンフランシスコ3COMパークに私はいた。

試合開始最初のブリッツで、相手のQBトロイ・エイクマンをブラインドサイドからのサックで吹っとばし、いきなりボールの支配権を奪った時のスタジアムが揺れんばかりの咆哮。あれは、おそらく、古代ローマの闘技場もそうであったと確信するほどの血に飢えた歓声だった。「エニイ・ギヴン・サンデー」の感想でも書いたが、アメリカンフットボールは、古代ローマのコロッセウムが現代に復活したような血の祝祭である。

しかしあの頃は、オフェンスもディフェンスも、すべてにバランスが取れた最強のチームであったのだが、来期はマンデーナイトにも出場しないというのだから、NFLでの栄枯盛衰は激しい。ヤングだけに頼って次の選手を育ててなかったのも原因だよなあ。だいたい、ヤングが引退であればライスも引退してサラリーキャップをもうちょっと空けろよ。と、まあ、これ以上話すとグチになるからやめておこう。はは。