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2000/05/09 海外で金をせびられる話

連休を利用して香港とタイに旅行に行っていた隣の課の若手K君から会社に国際電話あり。タイでトランクを盗まれて、警察に行っている間に帰りの飛行機に乗り遅れてしまったとのこと。明日から出社予定だったのだが、明後日から出社になるらしい。パスポートや航空券は身につけてたので大丈夫だったらしいが。

このK君ってのは、実はなかなか頭がいいのだが、どういうわけか見てくれは大変にボーっとしているのである。あれはきっと、カモと見られてずっと狙われてたのではないだろうか。他人の失敗ってのは面白いもんで、みんなで盛り上がる。<盛り上がったるなよ。ははは。

仕事が終り、疲れを癒しに4名で会社近くの居酒屋に。「かぼすサワー」を頼む。「すだちサワー」は試したことあるが、「かぼすサワー」もなかなか結構。タイでカバン取られたK君の話をサカナに飲んでるうちに、海外旅行で金をせびられた話になった。

新婚旅行でエジプトに行ったS君の言うことには、むこうの観光地で写真を撮ろうとすると、勝手にVサインしてフレームに入ってくるオッサンがいる。なんだか知らないが、そのままシャッターを切ると、金を請求されるとのこと。車にワザとぶつかって金をせびるのが「当たり屋」だが、これは勝手に写真に写って、肖像権を主張する「写り屋」である。もっとも、金の代わりにツアーのバッジをやったら喜んで去って行ったそうだ。なんのこっちゃ。

中国に留学していたK君の経験では、中国の観光地で、外に妙な汚い人形が立ってるところがあった。何の気なしに写真を撮ると、影からオッサンが出てきて、人形の「写し賃」を請求するそうである。ま、世界の津々浦々で、同じようなセコイ小遣い稼ぎを考える奴がいるもんだ。

クウェートに駐在してたA氏に以前聞いた話だが、A氏が赴任直後にたまたま事務所にひとりでいたところ、汚い風体のヒゲ面のアラブ人が事務所に入ってきて、「故郷に帰るから旅費をくれ」と言う。あまりにも堂々たる態度なので、何か事務所で金出してやる事情や約束でもあるのかと思いこんでしまった。

で、つたないアラビア語で、「お前は誰か」、「どこへ帰るのか」、「旅費はいくらいるのか」と30分ばかり押し問答。ようやく判明したのは、要するに事務所に何の関係もないオッサンが入ってきて、金をせびってたということ。なんでもイスラム圏では、金持ちは貧乏人に喜捨するのが当たり前なんで、貰うほうも堂々たる態度なんだそうだ。世界も色々だなあ。