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2004/05/30 「氷に刻まれた地球11万年の記録」

「氷に刻まれた地球11万年の記録〜温暖化は氷河期を招く〜」(リチャード・B・アレイ/ソニー・マガジンズ)読了。グリーンランドの氷原でボーリングを行い、およそ2マイルに渡る氷柱を切りだし、この研究をしている気象学のプロジェクトがある。2マイルの氷柱に含まれるガスや放射性同位体、酸性度などを分析することにより、地球の過去およそ11万年の気候変動を知ることができる。

この本で著者が述べているのは、およそ1万年前に終った氷河期の後、人類文明が栄えたこの2〜3千年における温暖かつ安定的な気候は、11万年の氷柱の分析からみると実に例外的なことであり、過去には数年単位で地球を襲った気候の激変がいくらでもあったのだということ。そして、昨今の地球温暖化と北太平洋の真水化の進行は、例えば数年の内に氷河期が到来するような予測を超えた地球単位の気候激変を引き起こす可能性もあるということ。

研究の手法や発見の歴史について親切に解説してあり、なかなか面白い。「ファイ・ベータ・カッパ」科学賞受賞した本らしい。ただし、文中の指示代名詞が何を差してるのか、意味不明だったり意味が取りづらい部分が結構あり、ちょっと気になる。原文の問題というより翻訳の問題か。

地球がいきなり氷河期に戻って凍りつくと言う映画が近日公開されるらしいが、ちょうどタイミングよく出版。しかし、古代の気候を研究している科学者が書いた本とはいえ、数年でそんなに気候が激変するとは、やはり信じられない気が。そういえば、映画の予告でもいきなり自由の女神が凍り付いていたな。そうそう、「デイ・アフター・トゥモロー」だ。