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[RayCook Billy Barooモデル] TPA18の影分身・・


BB9とITD 新しいパターで食指を動かされることが減っている首領だが、中古屋では温故知新・・というわけではないのだが(笑)、あれもこれもといろいろと欲しくなってたりするわけである・・

 さて、左がレイクックのBilly BarooモデルのNo.9(BB9)。

 Billy Barooってのはアメリカのプロゴルファーである。彼の名を冠したシリーズということで、かなりな数が出されていたらしい(笑)。レイクックといえば、アルミのマレットか、削り出しのブルーグースシリーズが有名なのだが、こういうモデルがあるということを知ったのはつい最近である。

 写真の右がこの間作ったばかりのITD。

 ITDと比較していることから分かると思うが、基本デザインはTPA18である。基本・・っていうか、形状的には同じかもね。違いはTPA18にあるフランジ部分のサイトラインがないかわりに、トップブレードにスポットマークとフェイス側に白いラインが入っていることである。

 それだけだと単なるコピーになっちゃうのだが、BB9の最大の特徴はフェースにミーリングパターンが刻まれているということ。TPA18タイプでミーリングパターンのパターは始めて見ました。

フェース 写真の上がITDで下がBB9。

 フェースの形状は長方形の底にラウンドをつけたモノで、ITDのようにヒールとトゥで高さが変わることはない。

 ミーリングパターンは深めで筋も太く、爪で触るとガリガリというぐらいである。ミーリングパターンってのは、フェース面の平滑度を上げるというのがうたい文句なのだが、実際の所はよく分かりません(笑)。

 穴あきのでこぼこフェースで打つのならともかく、切削や研磨などである程度平滑度が出てればボールへの影響はそんなに大きくないでしょ(笑)。打感に対してもどのくらい影響が出るモノなのか、いまいちよくわかりません。

 言えることは、ミーリングすることによるフェースのひかり具合がヘッド上部のつや消しの黒塗装とアンバランスでなんとなく貧乏臭く感じられるんだよなぁ・・ その点、ITDは落ち着きあるでしょ(笑)。

ヘッド比較 ヘッドのトゥ側から並べた写真。
左がBB9で右がITDである。

 BB9のトップブレードには黄色いスポットとフェース面側に白いラインが入れられている。

 前述したようにフランジ部分に目障りなラインが入っていないのでラインは出しやすいのだが、黄色いスポットは個人的には目障り。スポットはこの黄色点ではなくそこから数ミリだがネック側にあるみたいだしね。

 ITDのレポートで「ヘビー級の重量」ということを書いたと思うが、ヘッドのフランジ部分の比較をすると一目瞭然である。

 TPA18系に比べてITDではフランジ部分が広くなっている。問題なのは斜めになったスカート部分が長いんじゃなくて、トップブレードの後ろのヒール&トゥの重量配分を実現している部分がでかいのね(笑)。ヒール&トゥバランスをより強く実現してるけど、その分重量がかさんでいるわけだな(笑)。
ソール
 写真はBB9のソール。

 ミーリングされたフェースは当然のことながら無塗装だが、ソールも無塗装でレイクックのロゴとBB9の文字が刻まれている。

 どうせならフェース面も含めてガンブルー処理か、焼き付け塗装とかして黒一色にして欲しかったなぁ。時間があれば、ヘッドをばらしてサンドブラスト処理し、重量とヘッドバランスを再調整して実戦で使えるようにチューンナップしておきたいと思っている・・ま、ITDがあるのでラウンドで使うとは思えないのだが(笑)。

グース 写真はBB9を構えた上からのモノ。

 赤いラインを入れているが、これはシャフトの中心線をフェース面まで延長したもの。シャフト半分ぐらいグースネックになっているのが分かると思う。

 ウィルソンのTPA18、テーラーメードのTPA18、キャメロンのガルシアモデル、現在のエースパターのミズノフォージド2・・どれもシャフト半分から3/4程度のグースネックになっているのだが、ITDではフェース面をシャフトの中心線ぴったりに作ってもらってある。

 個人的には、IMG5系もそうなのだが、グースのついたパターは形状やラインの入れ方でなんとなく引っかけるイメージを強く受けてしまう。

 そのためにITDではグースを無くしたのだが、その結果、ストロークの感覚はフランジのついたTPA18タイプと、T字のキャッシュインタイプが混在したなんとも言えない不思議なモノになっているのである。良いのか悪いのかは実際にコースで使って結果を出してみるしかないですな(笑)。まあ、駄目だったらネックを捻ってグースつけちゃえばいいんだからね(笑)。

 と、いうわけで今回はレイクックのBB9のレポート・・のはずだったんだけど、「ITDの方が良くできてるでしょ?」ってオチになっちゃいました。ま、TPA18の不満点を徹底的に分析してフルオリジナルに仕上げたんだからそうなってもらわないと困るんだけどね(笑)。

 首領のお薦め度: ミーリングは目新しいがITDの引き立て役でした・・(笑) 72点

(C)ゴルフ虎の穴 首領