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STXパター インサートパターの大御所・・ 謎のプロトタイプ
STXバックフェイス 最近はちょっと元気が無いようだが、フェイスインサートパターの大御所にSTXパターというのがある。

 ひょんなことからそのSTXパターのプロトタイプを手に入れることができたので、ちょっと紹介してみたいと思う。プロトタイプといっても、開発中の秘密のブツ・・というわけではないのである(笑)。詳しいことは言えないのだが、フェイスインサートの素材をいろいろと変えたバージョンを試作して、パターとしての完成度をチェックしていたモデルだと思われる。

 後述するが、同型のヘッドがいくつかでてきたのだが、ネックの仕上げなどが微妙に異なっており、量産タイプとはちょっと違うようである。市販タイプと並べて紹介したいところなのだが、何処に行っても売ってないんですよなぁ(笑)。で、肝心のインサートが凄いのである・・
フェイス 写真はフェイス面。

 下は比較のために並べたコブラ社から出ているHSM-UのボビーグレイスのLo-PROモデル。インサート素材の色というのは白が多い中、ボビーグレイスのHSM-Uの黄色というのは派手というかなんというか・・ 視覚的にちょっといただけないなぁ、と思っていたのだが・・

 STXのインサートはそんな黄色が地味に見えるような蛍光色の深いオレンジ(笑)。さて、問題の打感なのだが、先に書いたようにこのパターはプロトタイプ。同じ様なヘッドを打ち比べてみると打感が全く異なる。

 一番柔らかいのは生ゴムの様な感触で、打った瞬間に「びよょ〜ん」という感じが手に残ってボールはひたすら転がって行く。スーバーボールというゴムのおもちゃがあるが、あんな感じ(笑)。鈍重な高麗グリーンだと良い感じがでたりして(笑)。一番硬かったのが私が入手した上のモデル。インサートの色は全く同じで見分けがつかないが、打ってみると打感が全然違う。こちらはゴムではなく、ポリエチレンとかの樹脂のよう。たとえて言うなら、台所用品のタッパーウェアのふたみたい(笑)。打感は「けぽっ!」と言う感じ(笑)。こんなインサート素材は他に無いぞ ← 製品化されるとはとうてい思えない打感だ
フェイス上から 打感は悪いが球足ののびはまずまずという感じ。

 打感さえ我慢すればそこそこ使えるような感じもあるのだが・・
シャフトの入り方がT字に近い感じで、ヘッドはスロットラインに似た、ヒール&トゥ・バランスのブラス素材。ポテンシャル的にはなかなかおもしろいモノをもっているんだけどね。

 私は特になんとも思わなかったのだが、試打に加わった友人達は「インサートの色が気になる」とのこと。左の写真はちょっと極端な撮影になっているが、セットアップするとフェイス面から数ミリ高くなっているインサートのオレンジが目に飛び込んでくるのである。

 ラインを出すためにトップを白く塗るプロも多いので、オレンジのラインもそれなりにおもしろいのではないかと思ったりするのだが・・(笑)

 インサートパター全盛期には金属から鉱物、木や樹脂やゴムまで様々なモノが登場したが、現在生き残っているのはそれほど多くはない。性能的にどんなに良くても、最終的には実際に使う人間が感じる「打感」によって、売れる/売れないの判断がなされるのであろうか・・(笑)

 ちなみに・・このSTXを首領が実戦で使うことは・・まずないな(笑)。だって、タッパーウェアの打感だもん・・

(c) 虎の穴首領