久津間PRO562アイアン マッスルバックの美

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PRO562 久津間オリジナルアイアンを注文してしまった(笑)首領なのだが、できあがるのは春以降の予定だし、それまでにしっかりとしたスイングを身につけ直すという目的もあってマッスルバックアイアンを探していたのである・・

 久津間さんの所の秘蔵品であるベン・ホーガンのパーソナルにラブコールを送っていたのだが、そこまでマッスルバックアイアンにこだわるのなら・・と、とっておきのヘッドを首領の前に出してくれたのである。

 写真は久津間PRO562アイアン首領SPの雄志!

 2鉄〜SWまでの11本セットでヘッドは久津間PRO562、シャフトはウェッジがDGのS400でその他がDGのS200という組み合わせ。久津間さんの話では、トゥの削りが他のPRO562と異なるそうで、562のなかでも数の少ないモデルだそうだ。

 これまで使っていたエースアイアンはミズノのT-ZOID PRO久津間チューンなのだが、シャフトがライフルの6.5。ご存じの方もいらっしゃるだろうが、ライフルは設計上の癖があってセット全体でのバランスがイマイチなのである。そこで今回はDG(ダイナミック・ゴールド)を入れることにしたわけである。

クラエディとの比較 右の写真は、J'sのクラシカルエディションとPRO562の7鉄の比較。

 クラシカルエディションはフェイスの中央部に段差があって重心位置をコントロールしているが562の場合、段差の位置がかなり高く、クラシカルエディションよりは高重心になっているのが分かると思う。クラシカルエディションも美しいクラブだと思っているが、562と並べると無骨さが目立ってしまう。

 ミラー仕上げということもあって562の美しさは私がこれまで使ってきたアイアンのなかでもダントツの美しさだろう・・クラブとして易しいか否かは別として(笑)

 さて、このPRO562だが、残念ながら現在市販されているモデルではない。モデルとしてはマッスルバックの形状からもわかると思うがかなり古いモデルである。今回、新品のヘッドを発掘してクラブとして完成させていただいたわけで、言ってみればデッドストックモデルということになるか?

 虎の穴の記事の基本ポリシーは「こんなのありました」という首領のレポート形式で読者の方に新しいクラブの存在を知ってもらうというところにある。そういう意味で、PRO562は絶版モデルということでこれを読んで興味を持たれた方が入手しようとしても、中古を探すしか手がないのである・・ゴメンね m(_ _)m
バックフェイス さて、これがPRO562の7鉄のバックフェイス

 上で書いたが、段差の位置がかなり高い位置にあり、そこまでが美しい曲面で作られている。ワンポイントに入れられたブルーのラインがシンプルではあるが、非常に美しい。

 ヘッドの上部に入っているのは <DON>の刻印。
刻印というか、サンドブラストによるネーム入れ加工である。久津間さんのクラブの殆どは、個人用に完全調整されてその人用に作成されため、ネームを入れることが多い。

現在のオリジナルウェッジやキャビティアイアンは刻印を打ち込んだモノが殆どなのだが、美しいPRO562のヘッドを生かすために今回は久津間さんの提案でサンドブラストで名前をいれてみた。ぬーん、超贅沢じゃぁぁぁぁ(笑)
ソール 写真は6鉄から9鉄までのバックフェイスとソールの刻印。

 PRO562の562というのは久津間さんの5番目の設計のタイプ6の2号ということで562という型番が振られている・・・・・・訳ではない(笑)。

 なんと、562というのはゴ(5)ル(6)フ(2)ということで、ゴルフに引っかけた番号ということである。ちなみに昔の工房の電話番号も「ゴルフ屋」ということで5628という番号にしていたらしい。このあたり、久津間さんって結構おちゃめである(笑)。

 さて、T-ZOID PROのライフルからPRO562に変えた印象だが・・
形状から見るとかなり難しいアイアンに思えるが、実際に振ってみるとそれほどでもないのである。さすがに最近のキャビティと比べると「易しい」とは言えないが、T-ZOID PROと殆ど差は感じられなかった。

 シャフト特性もあるが、ミドルからロングにかけてはPRO562の方が易しく感じられ、セットとしてのバランスが非常に良いアイアンと言えよう。しっかりとしたスイングを身につけるための「標準原器」になるアイアン・・かな?

 4年前のプロについたレッスンではクラシカルエディションでスイングを作ったのだが、今回はこのアイアンで新しいスイングを身につけようと思っている。
ブレードフェイス 左はトゥから見たヘッドの写真である。

 カミソリのような切れ味を持つブレードタイプというのがよく分かる。これだけだと難しいイメージしか湧いてこないのだが、右の写真のように久津間さんのアイアン独特のネックの付け根の「ふところ」の深さでボールを包み込むイメージが強くでており、球がつかまりそうなイメージを与えてくれている。

 また、シャフト〜ネック〜トップブレードのいわゆる「久津間ライン」が強くでており、これも球を包み込むイメージを強く出してくれている。

 スイングを作るのならスチールシャフトでフラットバックなアイアンを使いましょう・・なんて野暮なことは言いません(笑)。スコアメイクのためにはカーボンもキャビティもチタンインサートも何でもありです。でも、たまには「美しさ」という視点からクラブを眺めてみるのもおもしろいかもしれません。ゴルフの楽しみ方の一つとして、美しいクラブを使う喜び・・ってのもあるのではないかなぁ? まあ、美しいだけじゃ困るんだけどね(笑)。

 と、いうわけでこのPRO562はさっそくコース(コンペ)デビューさせることにします。ラウンドでの使用レポートは次回の雑記にてアップ予定です。