久津間チタン プロトタイプ for 首領

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フェイス面 久津間ウェッジ、そして久津間アイアン・・そうなると、次に来る質問は「久津間ドライバーは?」であろう。

 ご存じの方も多いだろうが久津間さんはパーシモンのクラブ設計家として日本で屈指の職人である。数多くのプロが愛用し、いまだにできあがりを待っているパーシモン愛好者も多い、あのブラックパワーの設計・製作者である。

 そういう久津間さんが造ったチタンドライバーとは・・一言で言ってしまえばパーシモンの流れを汲むチタンドライバー・・乱暴な言い方をしてしまえばチタン製のパーシモンと言う感じかもしれない。左が久津間チタンのヘッド、右は比較のために並べたブリジストンの230チタンとホンマのLB300である。一目見れば久津間チタンがパーシモンとイメージで造られていることが分かると思う。特にネックに注目していただければ一目瞭然。

 ご存じの方は少ないかもしれないが、久津間オリジナル・チタンというのは過去に販売されているのである。ソールに印鑑のように「久津間幸雄」とロゴの入ったヘッドである。自らの手で削りあげていくアイアンヘッドと異なり、鋳造の場合、デザインイメージとの微妙なズレや歩留まりの悪さなどにより、世に出た数はあまりにも少ないそうである。
今回手に入れたのそういう試行錯誤の中で造られたチタンヘッドである。情報によると久津間さんがOKを出せるヘッド製作体制がやっと整い、より多くの人に使ってもらえる値段で市販が予定されているとのことである。
お尻 シャフトからネックを経て、ヘッドに入る「ライン」の処理の違いは右の写真をみれば一目瞭然。

 真ん中の230チタンでは、ネックがヘッドに突き刺さるイメージになっているのに対し、パーシモンや久津間チタンではネックがヘッドの一部として美しい曲線を描いている。

 写真のネックでは通常のセル(プラスチック部品)によってシャフトへつながっているが、完成品としての久津間チタンではパーシモンと同様に糸巻き処理がなされ、完成したイメージはまさに久津間さんがこれまで手がけてきたパーシモンクラブと同じになる。首領SPも次回遊びに行ったときに完成品と同様に糸巻き処理をしてもらえる予定である。
230チタン久津間チタン 左が230チタンで右が久津間チタンである。

 230チタンはいわゆるデカヘッドの部類には入らないのでフックフェースの度合いは小さいと思われる。それに対して久津間チタンは・・汗 強度のフックフェースでセイコーのS-ヤードが登場した時には、そのフック具合に「これじゃみんな引っかかってしまうんじゃないか?」と笑ったものだが、今となってはフックフェースがあたりまえ・・

 入手したヘッドはあくまでストレート! いやー、フックフェースに慣れた頭では「うがっ、これで球が捕まるんかい?」と心細くなる感じである。人間、慣れというのは怖いモノである(笑)。次回のネックの糸巻き処理を終えたらどういうイメージになるのか期待に胸が膨らむ首領なのである・・
 さあ、ここからは期待の試打レポート!
実はこのドライバーは首領が長年エースとして使い込んできたワールドステージチタンのヘッドを久津間チタンのヘッドと交換したものなのである。10本以上のドライバーを買って試しても、最後にはかならず「やっぱりこれが一番」と使い続けたエースクラブ・・失敗は許されない・・
 最初はお蔵入り決定のO'jaのシャフト(元はワールドステージ・メタル)を使って組み上げようとしたのだが、シャフトに問題があって断念。このままヘッドを返してしまうのも悲しいので、同時に持参していたエースのヘッドを抜いてもらったのである。首領としてはこれがエースになるかどうかではなく、エースとしてうちこなさなきゃならないのだよぉ(笑)
 さて、前振りはこのくらいにして試打インプレッション・・
最初の20分は冷や汗モノ。乗りこなすまでに時間のかかるじゃじゃ馬の如く、右へプッシュとフックが交互にでて球筋が安定しない。一番の問題はストレートフェイスに対する脅えだったみたい。球が逃げる印象が強かったのでフック系のスイング軌道になってしまい、手が先行すればプッシュするし、捕まりすぎればド・フックになる。フェイスの向きの捕らわれずに力を抜いて振れるようになったら、球筋が安定してきました。
 打ち比べたのは黒チタン(M46の9度)。球の曲がり具合、弾道の高さのバラツキも久津間チタンの方が上。無塗装のヘッドということもあり、打感は「パコッ!」と言う感じ(笑)。ワーステチタンと比べてヘッド重量が軽いためクラブバランスも軽めに仕上がっている。鉛を貼ってもらって近いバランスにはしてあるが、ワーステチタンの「球をシャフトで押す」感じはちょっと薄れたようである。逆に「ヘッドで弾く」感じが強まり、楽に振って強い球がでるような感じになった。どうやらワーステチタンを買い直す必要はなくなったように思う(笑)。多分、このままエースとして活躍してくれそうな、そんな予感が・・ 11月のラウンドから久津間チタンを使用する予定なので、詳細はそのときレポートします。

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